長野県松本市内の河川敷に買い物カゴごとバーベキューのゴミが放置されていたとして、ツイッター上でその写真が投稿される騒ぎが起きた。
その後、当事者2人が市の担当課でゴミを引き取り、謝罪する事態にまでなった。不法投棄などの可能性もあることから、松本署も、市から連絡を受けて現場確認をしており、今後、捜査が進むことも考えられる。
スーパーの買い物カゴもあり、窃盗か確認するため警察が立ち合い
堤防の上のようなところに、スーパーなどで提供される買い物カゴが3つ乗っている。その中には、ゴミと見られる袋が詰められ、手前にも、コンロ台や数枚の焼き網が放置されていた。
松本市内の文化団体が2021年5月10日、こんな現場の写真をツイッターに投稿すると、あまりにも酷いと非難が広がった。
市の公園緑地課にJ-CASTニュースが13日に聞いたところによると、現場は、市の公園「薄川緑地」内で、コンロを使えばバーベキューができる場所だった。9日の日曜日にゴミが放置されたとみられ、翌10日になって、匿名の市民から同課に通報があった。
市では、スーパーから持ち出されたとみられる買い物カゴがあったため、窃盗など犯罪性の有無を確認してもらおうと松本署に連絡するとともに、職員が10日のうちに現場に向かった。
警察の立ち合いの下、職員が確認すると、紙容器や空き瓶などのほか、コンロや折り畳みイスなどもあり、職員が市役所に持ち帰った。周囲に散乱していたゴミは捨てたものの、カゴに入っていたものなどは役所内に仮置きした。
「無記名のままでは、取りに来るとしても不法投棄になる」
市によると、当事者の若者2人が12日、ゴミの引き取りに訪れた。SNS上の騒ぎを受けて来たと説明し、申し訳なかったと謝罪した。しかし、バーベキューのゴミなどは片付けるつもりだったと弁解した。
車を運転してお酒を飲まなかった人が先に帰ったため、とりあえずゴミなどを置いて帰り、後で取りに行くつもりだったという。バーベキュー翌日の10日夜に現場を見に行ったところ、ゴミなどがなくなっていたと説明したそうだ。
ただ、市では、ゴミなどが無記名のままでは、取りに来るとしても不法投棄になると2人に説明し、納得して反省した様子だったとしている。
買い物カゴについては、持ち出したスーパーに反省していることを伝えて返したと連絡を受けたという。
市では、ゴミなどは若者らが引き取ったため、不法投棄の被害は特段ないとして、警察に被害届を出す予定はないと取材に答えた。
松本署は13日、取材に対し、ゴミなどの放置は聞いているが、個別事案のため、捜査しているかなどについては言えないと答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)