菅首相は質問に答えず、蓮舫氏は市民優先と主張も、ネット論議に
これに対し、野党席からは、「原稿違うぞ!」「質問とまったく答弁が違うよ」との声がかかり、蓮舫氏も、「やだ、さっきの繰り返しじゃないですか」とあきれた様子でぼやいた。繰り返しとは、ファイザー社のワクチン提供のことを指すものと考えられる。
野党からの抗議を受けて、菅首相にスタッフが何か説明を始め、その後、蓮舫氏が再度、同じ質問をぶつけた。
最初は、丸川珠代五輪相が登壇したが、蓮舫氏が拒否し、審議が一時ストップした。
しばらくして、菅首相が答弁に立ち、救急搬送が困難な事案について、国と自治体が一緒になって病床の確保を行っていると説明し、そのうえで、選手と一般市民が接触しないようにしていると前の説明を繰り返した。最後に、「外国の選手というのは、こういう管理の中で対応したい」と強調した。
指定病院での優先順位については、菅首相は、また答えなかった形だ。一方、蓮舫氏は、優先順位について、こう主張した。
「日本国総理大臣として、答弁はたった1つですよ。国民が優先されるでしょ。守るべき命は、国民じゃないんですか」
そして、「ちょっと私、今びっくりしました。これにも答えられなくて、違うことをどうして答えられるんだろうか?」と菅首相が答えなかったことに疑問を呈していた。
蓮舫氏と菅首相のやり取りは、ツイッターやネット掲示板で、その中継動画が拡散して大きな話題になった。国会が騒然となったとして、まとめサイトなどにも次々に取り上げられ、蓮舫氏の主張も含めて、様々な意見が書き込まれている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)