井上陣営はダスマリナス攻略法も
ダスマリナスはスパーリングパートナーとしてたびたび来日しており、井上の実弟・拓真のパートナーを務めた経験を持つ。おそらく井上陣営は拓真とのスパーリングを映像などで徹底的に分析し、すでに攻略法を見出しているだろう。世界戦においてイージーな試合はないが、4団体統一を目指す井上にとってダスマリナス戦は単なる通過点に過ぎないだろう。
約7カ月ぶりの井上のファイトを多くのファンが期待しているが、その興味はもはや勝敗ではなく井上がどのようにしてダスマリナスを倒すかに向けられている。技術、キャリア的にも脂がのり切っている井上の早期KO勝利は十分に考えらえる展開で、最も現実的な結果なのかもしれない。
ダスマリナス戦をクリアすれば、次は4団体統一に向けて始動する。
井上のライバル王者らに目を向けると、WBO王者カシメロ(フィリピン)は8月にWBAレギュラー王者リゴンドー(キューバ)と対戦する。WBC王者ウバーリ(フランス)は5月にドネア(フィリピン)との防衛戦を控えている。世界のバンタム級は井上を中心に回っており、いずれの王者も井上との対戦を望んでいる。そして世界のボクシングファンがダスマリナス戦に注目している。