FW山崎凌吾選手のシュートが決まると、右手を思い切り空に突き上げる。直後に、両手を手前で握り締め...。2021年4月22日に行われたサッカーJ1リーグの名古屋グランパス対ガンバ大阪の試合で、名古屋サポーター女性のそんな姿が、スポーツ動画配信「DAZN(ダゾーン)」に映った。
ホームの豊田スタジアムでの熱烈な応援もあって、名古屋は2-0で快勝した。すると、名古屋公式ツイッターも「ファミリーの全てを代弁」と女性を絶賛し、Jリーグや海外クラブまで反応するほどの反響を呼んでいる。その印象的な姿から「ガッツポーズお姉さん」の愛称も付いたあゆねさん(22)に、サッカーへの思いを聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 野口博之)
コラボ動画で紹介されたが、ピクシーを意識したわけではなく
――名古屋のツイッターでは、ピクシーことクラブのレジェンド選手ドラガン・ストイコビッチさんのガッツポーズ動画とコラボして紹介されていましたね。意識していたことはありましたか?
あゆね:GKランゲラック選手からボールを受けたDF吉田豊選手が、FW相馬勇紀選手にパスし、相馬選手が左サイドから縦に突破して、いい感じだなと。左足のクロスを上げた瞬間、いけると思いましたね。ガッツポーズは、自然と「お!やった~」となっただけです。うれしい感情が表れたもので、ピクシーを意識したわけではありません。同じだなと言われ、似ていたとされたのには、本当にびっくりしました。一眼レフのカメラを首に下げていましたが、写真どころではなかったですね。カメラには気づいていなかったです。
――スペインのラ・リーガ1部カディスの日本公式ツイッターも、「愛に溢れた応援」と絶賛し、あとちょっとで1部に残留できるとして、そのときはガッツポーズしてもいいかと反応していましたね。
あゆね:ここまで反響があるとは思わなかったので、本当に驚きました。4日前のサガン鳥栖戦でも、DAZNに映っていて、友達に「監督みたい」って言われてます。そのときは、ガッツポーズではなく、「よし!行こう」と手を叩きました。なかなかゴールが決まらなくて、残念、惜しいと思ったとき、気持ちを切り替えて頑張ろうと呼びかけました。今回とは違うゴール裏で観戦していましたが、2回連続でDAZNに撮られてしまいましたね。
――ツイッターでは、昨年の湘南ベルマーレ戦で、あゆねさんが観戦マナーのなっていないサポーターに怒り心頭の様子だったと投稿がありました。それに比べて、あゆねさんのマナーは模範的で、このサポーターは、隣に座っていて感服したとのことです。
あゆね:コロナ禍の中ですが、選手のプレーなどに感情的になって声が出ちゃうんですね。席では、周りに子供もいますので、暴言などはダメと伝えようとしました。私も、感情的になってしまうことはありますが、お互いに穏やかな気持ちで観戦したいですね。