14点取っても「辛勝」の情けなさ 先発も中継ぎも抑えも打たれる、巨人投手陣の厳しい現状

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   プロ野球の巨人は2021年4月27日、神宮球場でヤクルトとの乱打戦を制し14-11で勝利した。

   巨人は初回に3点を先制するも先発・畠世周(26)が踏ん張れず3回途中降板。試合は序盤から両軍の打ち合いが展開され、巨人が8-8の同点で迎えた9回に一挙6得点で勝ち越しに成功。チームは乱打戦を制し再び2位に浮上したが、投手力に不安を残した一戦だった。

  • 原辰徳監督(2014年撮影)
    原辰徳監督(2014年撮影)
  • 原辰徳監督(2014年撮影)

7回から「勝ちパターン」に入るも...

   巨人が初回に3点を先制した一戦は両軍合わせて33安打が飛び出す乱打戦となった。

   4点リードの2回、先発・畠が乱れた。先頭・村上宗隆(21)にソロ本塁打を浴び、1死後、青木宣親(39)に安打を許し、四球と暴投で2、3塁のピンチに。続く元山飛優(22)がライト前に放った打球はライト梶谷隆幸(32)の前で大きくバウンドし、梶谷が後逸。これが2点タイムリーとなり、田口麗斗投手(25)にスクイズを決められ同点に追いつかれた。

   3回には大城卓三(28)のソロで突き放すも、その裏に再び逆転を許した。畠の制球が定まらず、先頭・中村悠平(30)にレフト前に運ばれ、続く山田哲人(28)を四球で歩かせたところで降板。無死1、2塁の場面で後を継いだ2番手・大江竜聖(22)はタイムリーと犠牲フライで2点を失いピンチをしのぎきれなかった。

   巨人は4回にすぐさま同点に追いつき、その裏から野上亮磨(33)がマウンドを任された。野上は5回に得点圏に走者を進めるも後続を打ち取り、3イニングを無安打無失点に抑える力投。7回の攻撃ではウィーラー(34)に2点タイムリーが飛び出し逆転に成功し、その裏から巨人は「勝ちパターン」の継投に入った。

9回6点リードが終わってみれば3点差に

   2点リードの7回、4番手・鍵谷陽平(30)がいきなりつかまった。先頭・中村にライト前ヒットを許し、続く山田にレフトスタンドに運ばれ再び同点に追いつかれた。鍵谷は2点のリードを守り切れず、わずか7球でマウンドを降りた。鍵谷の後を継いだ高梨雄平(28)がこの回を無失点で切り抜け、8回は両軍無得点に終わり、試合は8-8の同点で最終9回を迎えた。

   9回、巨人が再びヤクルトを突き放した。先頭ウィーラーがヤクルト守護神・石山泰稚(32)の4球目をバックスリーンに叩き込み逆転。その後、石山をマウンドから引きずり下ろし、8番手・梅野雄吾(22)に容赦なく襲い掛かりこの回一挙6得点。リードを6点に広げ、新守護神ビエイラ(28)に勝利を託した。

   最終回のマウンドに上がったビエイラは、先頭・中村にレフト前ヒットを許し、1死後に村上に2ランを浴びた。続くオスナ(28)をセカンドフライに打ち取り2アウトとするも、青木に四球を与え、塩見泰隆(27)にレフト前にタイムリーを打たれ3点目を献上。最後は2死3塁で元山をレフトフライに打ち取り試合終了となったが、3点差まで詰め寄られる「冷や汗」の勝利だった。

サンチェス、戸郷が登録抹消で苦しい先発陣

   巨人・先発陣の台所事情は苦しく、4月24日にサンチェス(31)が出場選手登録を抹消され、翌25日には戸郷翔征(21)が抹消された。そして先発要員として期待のかかるドラ1ルーキー平内龍太(22)も26日に登録を抹消。この日先発した畠はローテーションの一角として首脳陣から大きな期待を寄せられていたが、結果を出すこと出来なかった。

   中継ぎの柱として期待される鍵谷が勝負所で2失点。守護神デラロサの代役としてクローザーを務めるビエイラも不安を露呈した。この日は野上の好投が唯一の明るい材料となった。ヤクルトの強力打線が相手とはいえ、本来ならば大量得点で楽に試合が運べる展開だったが、投手力の課題が浮き彫りになった一戦だった。

   この日は新外国人テームズ(34)が3回の守備で右アキレス腱断裂のアクシデントがあった。代役として途中出場したウィーラーの活躍もあり勝利を収めることが出来たが、インターネット上ではG党から「投手陣は大反省」と11失点の投手陣に反省を促す声も。チームはこれで2位に浮上したが、原辰徳監督(62)にとっては手放しで喜べない勝利だった。

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