100円ショップの固形燃料を使ってパンなどを直火焼きする写真を載せた記事がアウトドアメディア「キャンプクエスト」で配信され、ツイッター上で危険ではないかと指摘を受けた。
体内に摂取すれば失明の恐れもある燃料のメタノールが、食品に付着する可能性があるというものだ。これに対し、メディア側は、公式ツイッターなどで「不適切」だったとして謝罪し、記事の該当部分を削除した。
メタノール主成分で、パッケージでは直火焼きに「×」印
「100均の人気アウトドア商品『ミニ鉄板・五徳・焼き網・メスティン』を実際に使ってみた!」。キャンプクエストのサイトでは、2021年4月25日にこんなタイトルで記事を配信した。
同サイトは、ウェブ制作会社「noasobi」が運営。公益社団法人日本キャンプ協会、一般社団法人日本オートキャンプ協会などが「協賛・加盟・パートナー」として名を連ねている。
記事では、100円ショップ「ダイソー」の固形燃料を使い、焼き網の上にロールパンを直接載せて焼いたり、パンをトングで挟んで直火であぶり焼きしたりした。また、お餅も直火で焼いていた。ライターは、子供がいる大分県内の登山好きの女性で、家族キャンプも始めるところだという。
しかし、この日のうちに、キャンプ愛好者から、固形燃料に含まれるメチルアルコール(メタノールの別名)を経口摂取すると失明する恐れがあるとして、こうしたことをやらないようツイッター上で注意喚起があった。
この投稿は、3000件以上もリツイートされ、固形燃料の使い方に関心が集まっている。
ダイソーの固形燃料には、パッケージの裏面に「メタノールを主成分とする混合物」とあり、「使用上の注意」が書かれている。そこでは、「焼網を使う場合はアルミホイルなどを使用」とあった。そのうえで、網の上に直接魚を載せたイラストに「×」印が付いていた。