ばんえい競馬は「廃止」すべきなのか 「馬の顔蹴り」問題が波紋、騎手に戒告処分も議論続く

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   北海道帯広市主催の「ばんえい競馬」で、騎手が能力検査のレース中に馬の顔を蹴っていたことについて、市は、「不適切な対応」だとして、この騎手を戒告処分にした。

   ネット上でも、虐待ではないかとの疑念は強く、一部でばんえい競馬自体の廃止論も出ている。農村の高齢化で馬不足も続いており、北海道開拓時代からの馬文化が転機を迎えつつあるようだ。

  • ばんえい十勝のサイトに載ったお知らせ
    ばんえい十勝のサイトに載ったお知らせ
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「如何なる理由であれ、出走馬を蹴ることは認められない」

   この問題では、帯広競馬場で2021年4月18日にあった第18レースに出走したドウナンヒメ号に対し、鈴木恵介騎手が第2障害の上り坂で少なくとも2回、顔面を蹴った様子がライブ配信に映っていた。

   関係者から、馬の鼻に入り込んだ砂を出すためと擁護する声も出たが、馬がかわいそうだとツイッター上で非難も相次いでいた。

   これに対し、帯広市は、ばんえい十勝の公式サイトで21日夜、「第1回能力検査における出走馬への不適切な対応について」とするお知らせを佐藤徹也開催執務委員長名で出した。

   そこでは、「(ドウナンヒメ号が)座り込んでしまったため、起き上げようと手綱を引く等の対処をしていましたが、起き上げることが出来ないでいたため、馬の顔を蹴るという行為に至ってしまった」と経緯を説明した。そして、「このことは、全国のばんえい競馬を応援していただいているファンの方をはじめ、レースの映像をご覧になった全ての方に不快な思いと不信を招く行為」だと断じた。如何なる理由であれ、出走馬を蹴ることは認められないとして、当日に鈴木騎手を厳重注意したほか、戒告処分にしたことを明らかにした。

   鈴木騎手は、今回の事態を重く受け止め、深く反省しているとし、23日に開幕するばんえい競馬について、本人から当面の間の騎乗自粛の申し出があり、市も受理したとした。最後に、「今後、この様な事案が発生しないよう、騎手をはじめ厩舎関係者に対しまして、今まで以上に厳しく指導を図ってまいります」としている。

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