「タイ~ヤマルゼン」CMが生まれた理由
――米岡さんは毎年のようにCMに出ておられますが、大阪の堺市内に本店があるのに、すべて枚方店で撮られているのでしょうか?
米岡: 枚方の方が敷地面積も広くて、撮影スペースも余裕があるので、やはりいつも撮影するときは、枚方の方が選ばれますね。実は、ホイールが壁いっぱいにある展示スタイルは、業界独自のもので「タワーラック展示」って呼ぶんですよ。1階から2階まで吹き抜けの状態で壁一面をガラス張りにして、ホイールを天井まで並べているので、すごい迫力があって、きらびやかできれいなんですよ。堺の本店がオープンしたときに、初めてそのスタイルを考案しました。
――テレビCMは、2007年に作り始められたときは、失敗したんですよね。
米岡: そういうことです。2007年のときに初めて、多額の投資でCMに挑戦するぞとなると、なかなか冒険するのは怖いじゃないですか。なので、当時流したのは、非常にスマートなカッコいい作りでした。スタッフは登場せず、画面いっぱいにタイヤとホイールを映してカーポートマルゼンへというもので、普通すぎて、記憶には残らなかったんです。その次に、やっぱり話題性がいるだろうと思い、当時「エンタの神様」とかにも出られていたお笑いコンビのダブルダッチさんに出演してもらいました。「タイヤがあったり、ホイールがあったり、ラジバンダリ!」とちょっとふざけたCMで話題性はあったんですけど、その方々は半年後ぐらいに解散してしまうんです。もう流せなくなるので、じゃあ次のCMどうしようかとなるわけですね。芸能人や芸人さんを使うのは、年々流行り廃りがあり、企業イメージへのリスクもあるし、放送権利料が高額になるので、我々スタッフが出演しようとなりました。もっとお客様にタイヤやホイールを身近に感じてもらい、スタッフに親近感を持ってもらって来店していただくために、枚方店オープンのときにそのスタッフがみんなで出ました。
――ユーチューブの公式チャンネルにたくさんCMが出ていますが、何種類ぐらいあるのでしょうか?
米岡: 種類だけで言いますと、やはり30種類ぐらいありますね。女の人が「タイ~ヤマルゼン」と繰り返す女性バージョンとか、50人ぐらいが長蛇の列でタイヤを永遠に転がし続ける大人数バージョンとかいうCMもあって、それも面白いです。現在テレビで流しているCMは、兵庫の西宮店に在籍する営業マンが出ているんですけど、実は、彼は元美容師なんですよ。業界経験はゼロの方だったんですけど、美容師はしゃべるのがうまいじゃないですか。仲良くなる能力、トーク術に長けてたんで、入社して1、2年でお客様のニーズを引き出し、すぐにうちの業界でも売り上げトップになりました。