阪神の先発陣の勢いが止まらない。
プロ野球の阪神は2021年4月15日、甲子園球場で広島と対戦し0-4で勝利した。先発・秋山拓巳(29)が7回3安打無失点の好投を見せ、後を継いだリリーフ陣も得点を許さず完封リレー。2試合連続で広島を完封しチームは5連勝。これで貯金を「9」とし、リーグトップを突っ走る。
3戦3勝ガンケル「防御率0.96」
開幕から17試合で13勝。2ケタ貯金に王手をかけ、首位の座をがっちりキープしている。16年ぶりのリーグ制覇へ向けて猛烈な勢いで突き進む阪神だが、この快進撃を支えているのが先発投手陣だ。開幕からここまでの先発陣の成績を追ってみると、驚異的な数字を残していることが分かる。
今季の阪神の先発ローテーションは、藤浪晋太郎、青柳晃洋、ガンケル、西勇輝、伊藤将司、秋山拓巳の6人で組んでいる。
4月15日時点でチームは13勝をマークしているが、そのうち11勝が先発投手に付いている。個別に見てみると、ガンケルの3勝がトップで、青柳、西、秋山がそれぞれ2勝。そして藤浪と伊藤が1勝を挙げている。
防御率では、ガンケルの0.96を筆頭に全ての先発陣が3点以下に抑えている。
先発防御率は断トツの「1.63」
チーム防御率2.11は両リーグトップを誇り、先発防御率は実に「1.63」と、12球団のなかで突出した数字をマークしている。必然的に失点が少なく、17試合で35失点。ちなみにリーグワーストのDeNAは18試合90失点で、阪神より1試合多いとはいえ55点の開きがある。
先発投手の安定感を表す指標でもあるクオリティースタート(QS=6回以上で自責3以下)でも抜群の数字を残している。
今季、17試合に先発した投手はすべて5回まで投げており、早い回での降板はない。クオリティースタートの達成率は8割を超えている。ガンケル、西ともに3試合でクオリティースタートを達成しており、西においては4月6日の巨人戦で完投勝利(7回終了降雨コールド)をマークしている。
安定感抜群の投手力に支えられ首位をひた走る阪神。今月下旬には昨季韓国リーグ20勝の新外国人アルカンタラ投手がチームに合流する見込みで、2軍にはチェン・ウェイン投手が控える。先発陣の厚みは増し、より強力な布陣となりそうだ。シーズンが始まったばかりとはいえ、今季の投手力を持ってすれば16年ぶりのリーグ制覇も...。虎党の期待は高まるばかりだ。