歌手の浜崎あゆみさん(42)の最新曲「23rd Monster」に対し、ネット上で一部から「浜崎あゆみの新曲完全に『うっせぇわ』に触発されててワロタ」と言った声が上がっているのをご存じだろうか。
歌手・Adoさんのヒット曲「うっせぇわ」と、浜崎さんの新曲が「似ている」とは、一体どういうことなのだろうか。
独特な歌唱法が似ている?
「うっせぇわ」は2020年10月に配信がスタートし、そのYouTube上での再生回数は21年4月14日時点で1億2000万回を超える爆発的なヒットを記録。また、その歌詞の内容が現代の若者の気持ちを代弁しているといった分析が飛び出すなど、社会現象としての広がりも見せている楽曲だ。
一方の「23rd Monster」は、浜崎さんが4月8日でデビュー23周年を迎えたことを記念すべく、同日にデジタル版がリリースされた楽曲だ。
この2曲の雰囲気が似ていることを指摘する声は他にも上がっており、あるツイッターアカウントは「これ『うっせえわ』みたいやな。PVの文字、声色を変えてる所とか」と、自身が「うっせぇわ」と「23rd Monster」(14日時点ではまだティザー版のみ公開)の双方を聞き比べて似ていると感じた点を列挙しているのだ。
そこで、これら2つの楽曲、及び、そのミュージックビデオを視聴してみると、確かに、そのような感想を抱くこともあり得るのではないかという共通点があることに気付く。
まず、歌唱方法だが、「うっせぇわ」は終始怒鳴り声のような乱暴な歌い方が「痛快である」といった評判を呼ぶなどしているが、「23rd Monster」も、随所で浜崎さんが吠えるような太い声で歌い上げている箇所があり、歌唱方法はそれなりに似ていると言えそうだ。
ミュージックビデオの演出が似ている?
次に、MVの映像的な要素を見ていこう。「うっせぇわ」は主人公と思しきキャラクターがアジトのような暗い部屋の中で荒ぶっている姿が印象的だが、「23rd Monster」も、主人公たる浜崎さんこそ登場しないものの、確かにアジトのような暗い部屋が映し出されている。
加え、双方共に映像の中に歌詞の一部を表記した明朝体の文字が出現する瞬間があるほか、やはり映像の中に、「赤外線センサーの光線が描かれる」(うっせぇわ)、「スポットライトの光が筋をなしている」(「23rd Monster」)といった類似点が見られ、確かに、似たような雰囲気を醸し出していることが分かる。
どうやら、双方が似ているとする声はこれらの点を見て、その相似性を指摘しているようだ。浜崎さんといえば、これまでにもその楽曲やミュージックビデオについて、別の歌手にインスパイアされたのではないかといった指摘が上がることがあったが、楽曲の発表順から考えて、その可能性ももちろんあると言えるだろう。
ただ、「うっせぇわ」のミュージックビデオはアニメである一方、「23rd Monster」のそれは実写であり、まず、撮影方法自体が違うのはもちろん、「23rd Monster」には多数のダンサーが出演しているなど、相違点も多数存在する。そう考えると、類似点があるにしても、それが偶然であるという可能性もまた、当然に存在するのである。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)