777運航停止の穴はA350、787-8、国際線仕様の767、777-200で埋め合わせる
JALの発表では、777が国内線で運航できなくなった分の対応について
「快適性に優れた低騒音・省燃費機材のエアバスA350 型機の計画通りの導入や伊丹線への就航前倒し、国際線仕様ボーイング767型機の国内線への投入などの対応を行い、提供座席数の確保に努めます」
などと説明している。
実際の運航状況を見ると、元々777の後継と位置づけて導入を進めてきたエアバスA350型機(391~369人乗り)や、中型機のボーイング787-8型機(291人乗り)、発表にある国際線仕様の767型機(227~237人乗り)以外にも、国際線仕様の777-200型機(312人乗り)を国内線に振り向けたりして対応している。元々コロナ禍で減便が続いていたこともあり、大きな影響は出ていない。
国内線の777-300型機の退役で、現時点でJALとして最も多くの乗客を乗せられるのはエアバスA350型機になる。ANAの国内線仕様のボーイング777-300型機は514人を乗せられるものの、運航停止が続いている。運航再開のめどは立っておらず、JALと同様、このまま退役する可能性もある。大型機による大量輸送よりも小型~中型機による多頻度輸送が重視される中で、日本の航空会社では「500人乗り機」は風前の灯火だ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)