2021年3月31日に閉店した「バーガーキング なんばセンター街店」(大阪市)が掲出した張り紙の内容が注目を集めている。
張り紙の中で移転先の候補を紹介して欲しいと、張り紙を見た人に頼んでいるのが理由だ。ただ閉店を伝えるだけではないユニークな内容が、ネット上で話題になっている。
「必死で探しております」
この張り紙が話題になったのは、あるツイッターユーザーの4月7日の投稿がきっかけだ。閉店したバーガーキングの店頭に貼り出された張り紙を写真つきで紹介している。
「なんばセンター街店 閉店のお知らせ」と題された張り紙には、閉店日時とともに、
「皆様、移転先をご紹介ください」
との文字が。続けて、
「まことに残念ながら当店は閉店せざるをえない状況となってしまいました。申し訳ございません」
と哀愁漂うメッセージが......。続けて、
「現在、近隣エリアに移転先物件を必死に探しております。
物件をご紹介いただける方はぜひ下記までご連絡ください」
として、公式サイトのURL・QRコードを添えて呼びかけている。かなりの「本気感」が垣間見える内容だ。
客や通行人に移転先の情報を尋ねる張り紙の内容に、ツイッターでは、
「新たな移転先が見つかります様に...」
「どなたかバーガーキングに物件を紹介してあげてください。大国町、恵美須町に近づいてくれたらオレの胃袋が喜びます。」
「場所が場所だけに、家賃が高いんだよきっと」
などといった声が出ている。
「一時的なもので、永遠になくならないですよ」と伝えたかった
なぜ、こんな張り紙を...?気になった記者は8日、バーガーキングを取材した。答えたのは、マーケティング部の担当者だ。
閉店の理由については、「契約満了のため」という。その上で
「大阪でバーガーキングを愛していただいている皆様に、なんばセンター街店の閉店のお知らせは、大変心苦しく、すでにバーガーキングでは近隣エリアへの再出店を計画しています。再出店計画があることをファンの皆様へお知らせしたく、このような文面といたしました」
とコメントした。
また、物件の候補は、
「現在、近隣エリアで店舗物件を調査中です。良い物件がありましたらぜひご紹介ください」
と、まだ見つかっていないようだ。
閉店から一週間......初めて知ったユーザーも
ちなみに、この張り紙が話題になったことで、なんばセンター街店の閉店を知ったユーザーもいたようで、ツイッターには、
「うそやん...???なんばのバーガーキング」
「私もこれ一昨日くらいに知って絶望した」
といった声も出ていた。
記者もバーガーキングの看板メニューの1つである「ワッパー」が好きなので、残念がる声も頷ける。では、なんばセンター街店の近くに住むバーガーキングファンは、どこに行けばいいのだろうか...。
実は、その答えも張り紙に載っていた。
張り紙の下部には、「大阪府のバーガーキングはこちら」との文字が。そこに5つの店舗が紹介されているのだが、いずれも難波エリアからけっこう遠いのだ。
具体的には、「アリオ鳳店」(堺市)、「イオンタウン茨木太田店」(茨木市)、「イオン藤井寺ショッピングセンター店」(藤井寺市)、「阪急高槻市駅前店」(高槻市)、「リノアス八尾店」(八尾市)である。一番近いリノアス八尾店でも、電車利用で約30分かかる。
こうした店舗案内について、担当者は、
「バーガーキングなんばセンター街店から、1時間程度以内で行くことのできるお店をピックアップして掲載いたしました。
ファンの皆様にはご足労願いますが、ぜひお越しいただけますと幸いです」
と話していた。
最後に担当者は、なんば店の閉店について次のように話した。
「しばらくの間、ご不便をかけ申し訳ありません。
必ず戻ってまいりますので、期待してお持ちいただけますと幸いです」