発売翌日に販売中止...『井上芳雄のミュージカル案内』回収 「レ・ミゼラブル」などの記述に読者から指摘

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   2021年4月6日に発売された「井上芳雄のミュージカル案内」(SB新書)について、版元のSBクリエイティブが7日、販売の中止と回収、返金に応じることを発表した。

   同書については発売直後からミュージカル作品のあらすじ解説について、読者の理解に影響を与える誤りがあるのではないかという指摘が出ていた。

  • 急遽回収となった「井上芳雄のミュージカル案内」
    急遽回収となった「井上芳雄のミュージカル案内」
  • 回収とお詫びのお知らせ
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「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」のあらすじが?

   ミュージカル俳優の井上芳雄さんが著した同書は、井上さんの回顧や対談、入門者に勧めるミュージカル作品リストなどが収録されている。このうち、読者に勧めるミュージカル作品については作品の解説・あらすじと井上さんのコメントが収録されているが、「あらすじ」について誤りがあるのではないかとの指摘が読者から出ていた。

   アンドリュー・ロイド・ウェバー脚本の「オペラ座の怪人」に関しては、あらすじ解説には序盤でオペラ座のシャンデリアが落下する演出があるように書かれているが、実際には劇中盤でこの演出は起こる。「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・バルジャンの最期の記述は銃で撃たれると書かれているがこちらも原作・舞台版とも異なる記述だ。

   「レント」のあらすじ文の場合、劇中のコリンズとエンジェルのカップルについて破局すると書かれているものの、実際の劇中の展開は異なる。他にも曲名や用語に関する誤りなどもあり、批判的な感想がミュージカルファン層を中心にツイッターやアマゾンで拡散されていた。

   SBクリエイティブは7日に「内容に不備があったため販売を中止し、回収させていただくこととなりました」と発表し、「読者の皆様、書店様、著者の井上芳雄様、グランアーツ様をはじめ、関係者の皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。今後の刊行についてはまた追ってお知らせいたします」と同社サイト上で伝えている。

   J-CASTニュースは8日、詳細な回収理由や、読者からの上述の指摘を把握しているかどうかを同社に取材したところ、サイト上で発表した内容以上の回答は控えるという旨の回答だった。

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