なぜ彼女は「JRに乗車拒否された」と訴えたのか 波紋ブログの真意、伊是名夏子さんに聞いた

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「駅員が合理的配慮の必要を分かっておらず、体制の問題を感じた」

――JRの見取り図などで、無人駅であるかも含めて、事前の案内がちゃんとしていればこんなことにならなかった、というのもあるのですか?

伊是名: 問題は、情報提供がしっかりしていたかどうかもあるんですけど、私が声を上げた理由は、駅員さんが合理的配慮をしようという姿勢がなかったことにあります。情報提供も合理的配慮の1つの形ではありますが、それがすべてではないと思います。今回、小田原駅と熱海駅の駅員さんたちは、合理的配慮をあまり考えていないというか分かっていない感じだったので、それは体制の問題だなって思ったんですよ。小田原駅という大きい駅は、熱海に行く人が多分多いと思うんですね。それなのに、合理的配慮というのを分かっていない。車イスユーザーへの対応を拒否するというのは変わってほしいし、変わっていくべきです。法律上で見れば、努力義務があります。努力というのをどこで見るかが問題なんですけど、改善をするために声を上げました。

――伊是名さんは、JRに乗車拒否されたと書かれていましたが、私どもがJRの広報に取材したところ、要望に少しでも沿えるように来宮駅の隣の熱海駅からタクシーを利用してほしいと提案したので、乗車拒否との認識はないとの話でした。このことについては、どう考えますか?

伊是名: これは乗車拒否です。例えば、「熱海としては、一切対応しません」と言われました。では、何の合理的配慮をしているんですか?小田原としてはタクシーを提案して下さいましたが、熱海駅は何を提案しているんでしょうか?小田原駅も、提案を考えて下さったのは、ありがたいんですけど、乗れない提案を考えていただいても困ります。本当に車イスの人が使えるタクシーだったら、まだ飲み込めます。ただ、代金のことは問題だと思うんです。私の場合だと多分、大型バンになるかもしれませんし、タクシーが2台そのとき必要だったと思うんですね。熱海の方がどれくらいの状況かまったく分からないんですけど、駅員さんに調べて下さいと言って、調べますと言って下さったのはありがたいので、今後、合理的配慮の1つとして出すのはいいと思いますけど、そこの代金補償はどうしていくのかというのはあります。
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