プロ野球の巨人は2021年4月7日、小林誠司捕手(31)の出場選手登録を抹消し、岸田行倫捕手(24)を1軍に昇格させた。
巨人は今季、捕手3人制でスタートを切り、大城卓三(28)が開幕スタメンマスクを被り、ここまで全10試合で先発出場していた。今季の小林は守備固めとして試合終盤からの出場が多く、4月6日時点で6試合に出場し打席に入ったのは1度だけだった。
ネット上のG党「小林降格は理解できない」
巨人は開幕から10試合を行い、3位をキープするも打線の調子が上がらずチーム打率.217と低迷している。小林に代わって1軍に昇格する岸田は今季イースタン・リーグで9試合に出場し、打率.250、1本塁打、2打点をマークしており、打力が買われて1軍昇格となったようだ。
大城にメインの座を譲ったとはいえ、小林の守備力は高く試合の終盤で貴重な守備固め要員として起用されていた。レギュラーの座を争っているもうひとりの捕手・炭谷銀仁朗(33)の出場はここまでわずか1試合のみで、インターネット上では「小林降格は理解できない」との声が上がっている。
シーズンが始まって間もない4月上旬の2軍降格。今回の岸田との交代は、低迷するチームの打線の活性化を図る目的とみられるが、ネット上では小林が2軍落ちしたことで「トレード要員になるのでは」との憶測が広がっている。
日ハム、楽天にとって小林は魅力的な選手
課題の打撃が克服できず巨人では正捕手の座をつかみきれない小林だが、球界屈指の強肩とリード面において他球団の評価は高い。さらにここ最近、原辰徳監督(62)は「飼い殺し」をしないために積極的にトレードを行っていることから、小林のトレードの噂が後を絶たない。
小林は昨季、左尺骨骨折、右手示指末節骨骨折と度重なる故障に見舞われてわずか10試合の出場にとどまったが、巨人で正捕手を務めたことや、国際大会の経験など選手としての実績は十分。小林を欲しがる球団は多いと見られ、正捕手を固定しきれない日ハム、楽天にとっては魅力的な存在だろう。
今季出場機会の少ない炭谷ではなく、なぜ小林を降格させたのか。指揮官の思惑は不明だが、岸田が大きなチャンスをつかんだことは間違いない。小林はこのまま2軍でくすぶってしまうのか。小林、岸田、両者の今後に注目が集まる。