一部の小売が、発売翌日に約1万円も値下げしたためだ。同商品をめぐっては、性能と価格が見合っていないとの指摘がSNS上で相次いでいた。
「全然"お買い得"ではない」
アイリスオーヤマは2021年3月25日、ノートパソコン市場に参入した。シンプルなデザインや操作性、静音性を特徴とし、テレワークや文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」の需要を取り込む狙いだ。
14インチのフルHDディスプレイで、CPUはIntel Celeron Nシリーズ、メモリは4GB、ストレージ容量は64GB(eMMC)、OSはWindows 10 Pro、重量は約1.3kg。
発売発表の前日には、ニュース番組「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)の取材を受け、大山晃弘社長は「非常にいい」と太鼓判を押した。価格は税別4万9800円(税込5万4780円)と比較的安く設定したと紹介された。
しかし、評判は芳しくない。性能と価格が見合っていないとの指摘が、発表直後からSNS上で続出した。ネットメディア「bizSPA!フレッシュ」(扶桑社)は「アイリスオーヤマ、初のノートPCがSNSで酷評 『貧弱なストレージ』になった意外な理由」と報じ、「全然"お買い得"ではない」と切り捨てている。
販売は好調?
そんな消費者の反応を受けてか、4月5日時点で、ヨドバシやヤマダ、コジマなどの通販サイトでは軒並み4万3780円(税込)で値下げ販売している。価格比較サイトによれば、発売当日は5万4780円(同)で各社が売り出していたが、翌日には1万円引きする店が現れた。
発売からわずか数日での値下げはSNS上で注目を集め、「もう1万円も安くなったのか」と驚きの声が寄せられている。
アイリスオーヤマ広報部は5日、J-CASTニュースの取材に、5万4780円はあくまで希望小売価格で、値下げは小売店の判断だという。同社公式通販サイトでは、値下げせずに販売している。
なお、SNS上での評価に反して、複数の通販サイトでは在庫切れとなっている。売れ行きは好調とみられる。入荷について同社は「半導体等の部品の供給難となっており、(出荷の)目途が立っておりません」とした。