漢字「とめ、はね、はらい」の減点は「愚劣な押し付け」 茂木健一郎氏、学校教育を痛烈批判

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「自分の言葉で表現する、自分の言葉で書くことを教える方がよっぽど重要」

   茂木氏は同日YouTubeに「漢字のとめ、はね、はらい、なんてどうでもいい」と題した動画を投稿した。

   「漢字のとめ、はね、はらいもどうでもよくて、漢字とか文字というのは『パターン認識』で覚えるんです」と脳科学の見地から文字の認識について解説。茂木氏によると、脳の「パターン認識」では、特定のテンプレートに合うものであれば、とめ、はね、はらいがなくとも同一の文字として認識するという。

   「もう一回言いましょうか?とめ、はね、はらいなんかどうでもいいんですよ」と強調した。茂木氏は「学習ってね、一番大事なことは思考をどんどん積み上げていって、批判的思考・クリティカルシンキングをやって、自分の興味のあることをやって、学んでいくこと」と語り、「日本語教育」の重要さについて論じた。

   その中で、日本の学校教育は「読む・聞く・書く・話す」のうち、「書く・話す」の教育が欠落していると指摘。「自分の言葉で表現する、自分の言葉で書くことを教える方がよっぽど重要なんです」とした。「文字そのものに本質はなく、文字は道具である」と語る茂木氏は、「言葉を使い、たくさんの言葉を知って、使う方が大切」だと語った。

   また、ディスクレシアと呼ばれる読み書きにハンディを持つ学習障害を抱える子どもも含めて教育というものがあるとし、特定の正解を押し付けるのは時代にそぐわないとした。茂木氏は子どもは自分の考えを表現する作文などを書くことで漢字を覚えるものだと語り、漢字テストそのものの是非にも触れていた。

   動画のコメント欄にも、小学校特有の「とめ、はね、はらい」の採点法について悩ましいとする声が集まっている。

「息子が書字障害のため、漢字、作文の細かいお作法には泣かされて来ました」
「書き順は国語じゃなくて美術の授業の一部で書道の授業を、してみた方がオモシロクなりそう」
「そもそも字を上手い下手という分け方をするのがナンセンスだと思います...(中略)...それ以上に文の中身に着目するほうがよっぽど有意義だと思います」
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