脚本家の橋田壽賀子さん死去、95歳 「おしん」「渡る世間は鬼ばかり」

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89歳で「終活」に着手

   独身時代が長かったが、66年、41歳の時にTBSの辣腕プロデューサーだった岩崎嘉一さんと結婚、89年に死別した。がんで「余命半年」と言われた夫の看病と、「春日局」の脚本が同時進行になり、「地獄だった」という。子供はいなかった。

   橋田さんの原稿料は夫が管理し、株で運用して増やしていた。それらを元手に93年に「橋田賞」を創設、毎年、放送文化に貢献した番組や個人を顕彰していた。

   好奇心は人一倍。カナヅチだったが、50歳を過ぎて水泳をマスターした。70歳を過ぎてから「笑っていいとも!」のレギュラーになるなど、バラエティ番組でも親しまれた。旅が大好きで若いころはユースホステルを愛用し、晩年はしばしば豪華客船のクルーズで世界を回っていた。理想は、「渡る世間」で野村昭子さんが演じた、何歳になっても向上心を持ち続ける青山タキさんだと語っていた。

   89歳で「終活」に着手し、持っていたハンドバッグ120個の大半を処分、蔵書は図書館に寄贈した。延命治療は望まないと、日本尊厳死協会に入り、「文藝春秋」(2016年12月号)で「安楽死」を望む寄稿、新書化された『安楽死で死なせて下さい』、も話題になった。

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