男性調教師は、卑わいな言葉はかけたが触ったりしていないと反論
第3者委の不適切事案検討委員会では、女性きゅう務員らへの聞き取り調査の結果、男性調教師のセクハラにつて、次のような事実を認定したとした。
調教師は、誓約書を出した2018年8月以降も、きゅう務員らのお尻を触ったり、足を開いてズボンの股間をのぞき込んだりしたほか、「寒いから」と言って抱き着くなどとした。さらに、きゅう務員のお尻を触った感触について周囲に聞こえる大きさの声で話したり、出入り業者の従業員女性がいる状況で、他の調教師と性行為の感想などを同様な声で話し合ったりした。
20年には、女性きゅう務員に対して、「いつ抱かせてくれるんや」「トイレでいいでやらせろ」「3 秒で済むで」と声をかけたほか、きゅう務員の夫に対して、「嫁を一晩貸せ」と発言した。同年10月から翌21年1月にかけては、出入り業者の従業員女性らに対しても、「胸や足の間に顔を埋めさせてくれ」「触らせてくれ」と言っていた。
また、競馬場の騎手に対しても、20年以降、「お前のお母さんとデートさせろよ」「お前のお母さんと1回寝させろよ」などとセクハラ発言をした。この騎手の容姿も揶揄し、「太っている」などと言っていた。
こうした言動で、一部の被害者は、精神的なダメージを受け、心身の状態に変調をきたしていると訴えたという。
報告書では、「相当長期間にわたって常態化していたものと言わざるを得ず、 悪質性は高い」としたが、男性調教師は、聞き取り調査に対し、卑わいな言葉はかけたかもしれないが、触ったりはしていないと反論し、悪質なセクハラとは認識していないとした。