2021年3月末をもって芸能界を引退したお笑いコンビ・ザブングルの松尾陽介さんが4月1日に放送された「アメトーーク!」(テレビ朝日系)で、芸人として最後のテレビ出演を終えた。
名作のプレイバックに「新作記録会」も
松尾さんは、同番組の人気企画「運動神経悪い芸人」の中でもトップクラスの運動神経の悪さを見せていることから長年にわたり「ガチ王」として親しまれてきた。水泳では「水神さま」の異名もある。
「さよならガチ王」と題された1日の放送では、おなじみの青いジャージに身を包んだ松尾さんがスタジオに登場。青いジャージ姿のお笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄さん、「東京03」豊本明長さん、「フットボールアワー」後藤輝基さん、「ナイツ」塙宣之さん、「麒麟」川島明さん、「フルーツポンチ」村上健志さん、「笑い飯」西田幸治さんら「運動神経悪い芸人」の仲間たち7人が23年の芸能生活に幕を降ろす松尾さんの最後のテレビ出演に花を添えた。
GReeeeNの「キセキ」をバックにスタジオ入りした松尾さんは「45歳になる自身の年齢を考えた時、辞めるというのもひとつの選択肢だと思った」と語った。実は前回の出演の時点で最後だと決めていたと語り、スタジオからざわめきが起きた。
番組では「ガチ王プレイバック!!」として、名場面を振り返った。「テニス」ではボールを顔面で受け、「バスケットボール」ではドリブルが顔面にヒットするなど流石の「ガチ王」ぶりを見せつけた松尾さんに、スタジオからは、「引退はもったいない」との声があがっていた。
さらに、「新作記録会」として100メートル走・走り高跳び・遠投の3種目で走り高跳びに挑戦。走り高跳びでは失敗を繰り返しながらも100センチメートルをクリアし、「気持ちよく卒業できますよ、これで」と語っていた松尾さんだが、遠投ではバネ仕掛けの人形のようないつもの「ガチ王」の姿を見せていた。
最後は松尾さんが唯一得意な種目だという「ダンス」で、新作としてNiziUの「Make you happy」を披露した。途中まで笑顔で踊っていた松尾さんだが、終盤にかけ痛恨のミス。「最後だからやり直させて欲しい」とする松尾さんに対しスタジオからは文句が飛ぶひと幕もあったが、4テイクののち完璧に踊りきった。
「少し泣きそうになった分の感動を返せw」
番組の締めには照明を落としたスタジオで、「お笑いっていうのは、コンプレックスがすべて武器になると。それが本当に素晴らしいことだなと思っていたなか、それをこの番組で体感させていただいた」として「相方のインパクトが強く、覚えられにくかった」と相方・加藤歩さんを引き合いに出しながら、松尾さんにスポットライトが当たるきっかけとなった「アメトーーク!!」への感謝を語った。
そして、コンビ解散後ピン芸人となる加藤さんについて、「この番組に託したいと思います」と今後を思いやるメッセージも贈っていた。
これで「ガチ王」も見納め......かと思いきや、番組MCの蛍原徹さんが「アメトーーク!!っていう番組自体は、別に芸人さんやめても出たりとか」と一般人としての出演継続をオファー。
松尾さんは大きな花束を抱えたまま「ええっ?この番組、卒業できないんですか?」と慌てつつ笑顔を見せていた。
蛍原さんは「ということで、松尾、いったんお疲れさまでした!」と番組を締め、「お疲れ様でした 年末どうなるかな?」のテロップも流れた。
放送後、ツイッターでは「ガチ王」がトレンド入り。年末の再会を心待ちにするファンの声があふれた。
「昨日のアメトークのガチ王の録画で久しぶりにめっちゃ笑った 年末の運動神経悪い芸人にガチ王が戻ってきてくれますように」
「ガチ王芸人引退で少し泣きそうになった分の感動を返せwww」
「さよならガチ王、新作もあり、イキり顔も見れて、最後のメッセージにうるっと来て、そしていいオチだった 年末待ってます」