東急東横線の中目黒駅で、この時期特有の迷惑行為が起きている。駅構内から桜並木を撮影する利用者が後を絶たず、中にはホームドアから腕を突き出してスマホを構える事例もあるという。
東急はJ-CASTニュースの取材に「ホームでの立ち止まっての撮影は、他のお客さまへの通行を妨げ、ご迷惑になりますのでご遠慮ください」と注意喚起する。
駅員の警告を無視して続行
「やはりここからが最高。ようやく桜鑑賞」「ホームから少し見るだけでも、いいものですね」「毎年写真を撮りに行っているけど今年は行けないので中目黒駅のホームからムリヤリお花見!!!」
東京屈指の人気花見地となった目黒川。中目黒駅からはその景色を望める。SNS上では、駅構内が桜鑑賞の「隠れスポット」として、満開の桜の写真とともに紹介する投稿が少なくない。目黒区が昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染防止対策で目黒川沿いでの花見自粛を呼びかけたことも影響していそうだ。
しかし、"迷惑客"も中にはいるという。電車が目の前に迫っているにもかかわらずホームドアから腕を突き出して撮影したり、駅員の注意や警笛を無視して撮影を続けたりする利用者を収めた動画がツイッターで拡散し、顰蹙(ひんしゅく)を買っている。
投稿した10代の男性は取材に対し、こうした光景を3月26日以降、連日のように目撃していると話す。
東急広報グループは30日、J-CASTニュースの取材に、これまでにトラブルの報告はないものの、「ホームでの立ち止まっての撮影は、他のお客さまへの通行を妨げ、ご迷惑になりますのでご遠慮ください」と呼びかけた。
同社では「駅構内・ホーム混雑を避けるためアナウンスの強化および係員の増員を行っています」と対策を講じているとする。
なお、ツイッターでは「桜の撮影者のスマホが線路に落下した影響で電車遅延が発生した」との旨の情報が拡散しているが、事実ではないという。
中目黒駅花見客にガチギレ警笛集 pic.twitter.com/AoYkdI7QGx
— かなみの (@kanamino_5050) March 28, 2021