日本文化への「侮辱の意図はなかったと思う」と広告を擁護する声も
ところが、28日になって、ツイッター上で、広告投稿の写真をいくつか転載して違和感があるとの訴えが出ると、1万件以上もリツイートされた投稿も出るほどの話題になった。
疑問や批判の声の方が多く、「帯を何だと思っているんだろう」「帯作りに携わる人の気持ち踏みにじってる」「文化的なものに対して敬意がない」といった意見が相次いだ。「洋服来た女性が着物の帯を靴で踏んだらダメ」「ヴァレンティノの商品を同じように扱われたら嫌な気持ちになるでしょ」として、差別につながりかねないとの指摘もあった。
一方で、少数意見ながら、「レッドカーペット的な感覚なのかな...」「侮辱の意図はなかったと思う」「この広告も結局は個人の好き嫌い」といった声も出ていた。
今回の広告は、3月29日になって、ツイッターやインスタの写真投稿、公式サイトの動画が次々に削除された。
ヴァレンティノジャパンのPR担当者は30日、J-CASTニュースの取材に対し、「こちらに関しましては、現時点で確認を進めているところです」と答えた。公式サイトなどで今後説明があるかについては、「案内方法につきましても、検討を進めています」と話した。
同日20時時点では、その後の確認状況について連絡は来ておらず、回答があれば追って伝える。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
(2021年3月31日11時30分追記)ヴァレンティノジャパンは30日夜、公式ツイッターで謝罪文を発表した。削除された広告の中で踏みつけて歩いたり座ったりしていたものは「着物の帯を思わせる布」だとし、「着物の帯ではありません」と説明。ただ「多くの方に不快な思いをさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます」とした。
同社の謝罪文については、<ヴァレンティノ、批判殺到の広告を謝罪・釈明 着物の帯でなく「帯を思わせる布」「日本文化を冒涜する意図ない」>で詳報している。