白鵬の「引退勧告見送り」は「甘い」 5場所連続休場でも「注意」どまり...横審温情に疑問の声

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   3月場所で5場所連続休場となった横綱白鵬(36)=宮城野=の「引退勧告」が見送られた。

   日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会が2021年3月29日、都内で行われ、白鵬に対して「注意」決議を継続させることが確認された。白鵬は休場した3月場所中に右膝の手術を受けており、5月場所の出場を回避する見通しで7月場所に進退をかけて臨むことになりそうだ。

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「注意」継続の3つの理由とは...

   横審が下した判断は「現状維持」だった。3月場所で5場所連続の休場となった白鵬に対して「引退勧告」が決議される可能性があったが、横審は昨年11月に決議した「注意」を継続することを決めた。決議事項で最も重い「引退勧告」は見送られ、白鵬に復活の「機会」を与えることを確認した。

   横審が「注意」を継続するに至った理由は3つあるという。

   1つは、白鵬が全休した1月場所は新型コロナウイルスに感染したためでやむを得ない事情があったこと。2つめは、途中休場したものの3月場所に出場し場所への意欲を見せたこと。3つめは、7月場所に進退をかけて臨むという決意を明らかにしていることだ。

   会合では厳しい意見が出たというが、結果的に横審は白鵬の意志を尊重した形となった。スポーツ紙などの報道によると、横審の矢野弘典会長は「もう1回チャンスを与えようということ」と説明したという。

引退の鶴竜「中途半端な気持ちでは(土俵に)上がれない」

   白鵬と同じく昨年11月に休場が目立つとして横審から「注意」の決議を受けた横綱鶴竜は、3月場所中の24日に現役を引退。一時は現役続行に意欲を見せながらも「中途半端な気持ちでは(土俵に)上がれない」として引退を決意したという。

   場所後の横審の会合を待たずに自身で引き際を決した鶴竜に対して、横審の「温情」ともいえる措置により7月場所に進退をかけることになった白鵬。今回の横審の「注意」継続に関して「甘い」と指摘する協会関係者もおり、インターネット上では「引退勧告」が見送られたことについて「スッキリしない」との声も上がっている。

   3月場所の3日目から休場し5場所連続休場となった白鵬だが、5月場所も休場が見込まれ、休場すれば6場所連続となる。44度の幕内優勝を誇る大横綱に対して「敬意」を表するファンは多いが、その引き際については厳しい視線が向けられている。

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