2021年3月25日、東京五輪・パラリンピックの聖火リレーが始まった。
スタート地点となったのは、福島県のサッカー施設「J-ヴィレッジ」。本来なら昨年3月26日始まるはずだった聖火リレーは、1年越しに始まったのだった。
新型コロナウイルスの流行により、まさに艱難辛苦を乗り越えての聖火リレーの開始。その一方で、1年遅れとなってしまった聖火リレーには、これまで多数の辞退者が出ているのも事実だ。
2月から始まった「辞退リレー」
著名人による聖火ランナー辞退が公になった第1号は、2月3日に自身のYouTubeチャンネルで辞退を表明した「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さん(47)。動画で淳さんは、「『東京オリンピックは新型コロナウイルスがどんな形でも開催するんだ』という、ちょっと理解不能な発言を、大会組織委員会の森喜朗会長がなさっていた」と、当時、組織委員会の会長を務めていた森喜朗氏(83)の発言に疑問を示しつつ、辞退を表明したのだった。
それから8日後の11日、各メディアは将棋の藤井聡太二冠(18)が多忙を理由にランナーを辞退することを2020年中に愛知県瀬戸市に伝えており、了承されていたと報道。さらに、そこから15日後の2月26日、沖縄県は、聖火リレーで県内を走る予定だった俳優の玉城ティナさん(23)がランナーを辞退したことを発表。連絡があったのは17日で、理由は仕事の都合がつかなくなったというものだった。
また、同日には石川県が俳優の常盤貴子さん(48)がランナーを辞退したと発表。理由は仕事の都合がつかなくなったというもので、発表を受けて出た報道の中には、辞退の意思が県に伝えられたのは2020年の夏であると報じられた。
また、同日には歌手の五木ひろしさん(72)がランナーを辞退したと福井県が発表。理由はスケジュールが合わなくなったためで、辞退の意思が県に伝えられたのは2020年中と報じられた。
さらに、2月27日には、俳優の斎藤工さん(39)が、2020年中にランナーを辞退していたと各メディアが報道するなど、2月中だけでも続々と辞退者が出る事態となった。
開始直前になっても相次ぐ辞退者
3月に入っても辞退者の判明は相次ぎ、5日には琉球新報が、モデルの知花くららさん(38)が沖縄県に対し、事務所を通じて同日にランナーを辞退することを連絡したと報道。翌6日には俳優の窪田正孝さん(32)と「TOKIO」が、それぞれ2020年10月と12月にランナーを辞退していたとの報道が飛び出した。
さらに、10日にはアテネパラリンピックとロンドンパラリンピックの背泳ぎでそれぞれ銀メダルと金メダルを獲得した秋山里奈さん(33)が、五輪開催への疑問を理由に2日にランナーを辞退していたと報じられるなど、辞退は加速の一途をたどる事態に。加え、17日には俳優の香川照之さん(55)とマラソンの大迫傑選手(29)の辞退が判明した。
そして、リレー開始前日の24日には第一走者に予定されていた澤穂希さん(42)、俳優の黒木瞳さん(60)と広末涼子さん(40)、フィギュアスケートの宇野昌磨選手(23)、ノルディックスキー複合男子の渡部暁斗選手(32)とスキージャンプ選手の丸山希さん(22)の辞退も判明。そして、聖火リレー開始日の25日には、落語家の笑福亭鶴瓶さん(69)の辞退も明らかになった。
これら続出した著名人ランナーの辞退者だが、J-CASTニュース編集部調べでその総数は30人(保留者を含む)。まさに大量の辞退者を出す結果となったが、その一方で、新たに代走者が続々と選ばれているのもまた事実だ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)