白鵬への風当たりは鶴竜よりも強く...
横綱は休場や成績不振などで番付が下がらない絶対的な存在である一方で、その力を土俵で維持出来なければ潔く自ら身を引くことが求められる。鶴竜にしてみれば、自身で進退を決したことはせめてものプライドだったのかもしれない。
鶴竜の引退で一人横綱となる白鵬は力士生命の危機に立たされている。
白鵬は3月場所で初日から2連勝するも右膝の状態が思わしくなく3日目から休場。負傷した右膝の治療、リハビリに約2カ月を要する見込みで、5月場所の出場は難しく、復帰の土俵は7月場所が見込まれている。
白鵬の意志とは別にして、3月場所後に進退が問われる可能性がある。白鵬は昨年11月に横綱審議委員会から「注意」の決議を出されている。3月場所後の会合で横綱審議委員会が「引退勧告」を決議する可能性もある。この決議は強制力を持たないが、決議されれば白鵬にとっては非常に重いものとなるだろう。
ここ最近、休場が目立つ白鵬に対して関係者からも批判の声が上がっており、周囲の風当たりは鶴竜以上に強いものがある。