「ハッピーオーラ」がグループのチャームポイントで、どんな企画にもメンバーが全力で体当たりしていく日向坂46。和気あいあいとしているだけでなく、不幸や失敗談すらもネタにしようとする貪欲さも持っている。「エース」と呼ばれる小坂菜緒さんもその1人だ。
「また人の不幸をネタに楽しんでいる」
2021年3月22日未明放送の「日向坂で会いましょう」(テレビ東京系)でもそんな瞬間が見られた。そして小坂さんの貪欲さは、姉妹グループのメンバーとも共通しているようだ。
番組ではランダムで寿司を選び、わさび無しを選んだ方が勝利する「タイマンロシアンわさび寿司対決」を放送。出場した小坂さんは2回戦で金村美玖さんを指名、「勝てないなと思っちゃてて・・」と自信無さげな金村さんを横目で見ながらほくそ笑み、「必死な人を笑ってるの?」とオードリー・若林正恭さんに突っ込まれていた。
そしてわさび入りの寿司を食べてしまった敗者・金村さんの横で笑う勝者・小坂さんの様子に、ネット上では「また人の不幸をネタに楽しんでいる」と視聴していたファンからの突っ込みが上がっていた。
もっとも、その金村さんも2019年10月に「日向坂で会いましょう」の動物園ロケ中に富田鈴花さんがチンパンジーから唾液を吐きかけられたハプニングの時に笑っている様子をがっつり放映され、後にオードリー・春日俊彰さんからもこのエピソードを指摘されるほど、他人の不幸が好きなキャラクターが定着している。
ハプニングや失敗談もバラエティーのネタにしてみせる意気込みは共通しているようだ。
乃木坂は「不幸話グランプリ」、櫻坂は「アンラッキー大賞」...
「不幸話をネタにする」というのは、時々坂道グループで起きる現象のようだ。
乃木坂46の橋本奈々未さん(2017年卒業)は、2013年に生田絵梨花さんが洗剤を落として足の指を骨折してしまった話を笑いながら語ったことがきっかけで、他人の「不幸大好き」キャラが定着、「乃木坂工事中」(テレビ東京系)で彼女のためにメンバーがそれぞれの不幸な話を暴露し、どれだけ笑えるかを橋本さんがジャッジする「不幸話グランプリ」企画に発展した。
この企画を引き継いだ形になったのが齋藤飛鳥さんである。2019年に同番組で「不幸話グランプリ! 2019」が行われ、彼女がメンバーの不幸エピソードをジャッジ。「お祓いに行かなかったらくしゃみと鼻水が止まらなくなった」(星野みなみさん)「自転車通学で転倒してドブに突っ込み泥まみれになったことがある」(賀喜遥香さん)などのエピソードが明かされていた。
櫻坂46では、改名直前の欅坂46時代の「欅って、書けない?」(テレビ東京系)20年8月9日放送回で「有美子会長のベル争奪!欅坂46アンラッキー大賞」が開催され、関有美子さんにより不幸話がどれだけ面白いかジャッジされていた。
とはいえこれらも「不幸なことこそ誰かが笑ってあげないと本当に不幸になっちゃう」(橋本さん)のような柔軟な発想が根底にあるようで、メンバーそれぞれの小さなことでも話題をつくってあげたいというプラス志向でもあるだろう。
楽曲センター経験も多く、モデルにドラマにと活躍めざましい小坂さんだが、「不幸話大好き」キャラクターがクローズアップされればやがては彼女による「不幸話ジャッジ」も姉妹グループのように独立企画になるかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)
(3月23日11時追記:「日向坂で会いましょう」の放送局が誤っていましたので、修正しました)