お笑いタレント・渡辺直美さんに関する「容姿侮辱LINE」などで東京五輪・パラリンピック開閉会式演出企画チームの佐々木宏氏が辞任した問題をめぐり、2021年3月21日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)で、モデルの長谷川ミラさんが発言した内容が議論を呼んでいる。
長谷川さんはLINEの内容を「誰でも『豚』って言われたら嫌」と批判。一方、元衆院議員でタレントの杉村太蔵さんが、仮に藤田ニコルさんを『猫』にする演出だったらどうかと問うと、「猫は可愛くないですか?」と肯定的な反応を見せた。
この発言をめぐり、ツイッター上では「ダブスタ」ではないかという指摘が聞かれている一方で、「猫の方がいい」と同意する声も出ている。
「議論をしていること自体がちょっともう、ナンセンス」
週刊文春は21年3月17日、佐々木氏が20年3月に、オリンピックの開会式で渡辺さんを「豚」に変身させるプランを、演出チームのグループLINEで提案していたと「文春オンライン」で報道。佐々木氏は翌18日にチームの統括役を辞任した。この報道に対し、渡辺さんは19日に自身のYouTubeライブで「10年前からアップデートしているんだよ、ウチらは」と涙ながらに胸の内を語った。
21日放送の「サンジャポ」では、今回の話題がスタジオ出演者の間で議論になった。タレントの武井壮さんは、本来こうした差別的な表現をする側に問題があるとして、言われた側は「傷つかないでいい」と語る。その上で「むしろこんなのを『差別だ!』と言って(表に)出しちゃった人の方が、そういう意識があるんじゃないか」と、人々の中にある潜在的な差別意識を指摘した。
また、爆笑問題・太田光さんは、佐々木氏の送ったLINEは「漫才」のネタ作りに例えるならば「たたき台の更に前段階」の状態にあるとし、「本当に侮辱してやろうという演出なのかは、完成形を見ないとわからない」と考えを保留した。
こうした中、「新世代のSDGsリーダー」「環境問題・ジェンダーレスを発信」という紹介のもと議論に参加した長谷川さんは、
「誰でも『豚』って言われたら嫌じゃないですか。『豚って言ったか言ってないか』とか、『こういう演出だったかもしれない』ではなくて、言った事実がある。ここの議論をしていること自体がちょっともう、ナンセンスだなって」
と主張した。