海外公演、元タカラジェンヌ起用...続く新境地
ショー志向の刀ミュと、芝居志向の刀ステと作風が分かれる中、イベント展開に積極的なのは刀ミュの方だ。刀ミュは中国・タイなどでも公演を行い、2018年のNHK紅白歌合戦には「刀剣男士」として主要キャストが出演、21年1月にも5周年記念公演の「五周年記念 壽 乱舞音曲祭」を東京ガーデンシアターで開催した。
テレビなどで見る機会は刀ミュの方が多いかもしれないが、それと刀ステは別物だ。刀ステの方は20年に「科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶」で史上初の女性キャストとして細川ガラシャ役に七海ひろきさんを起用、21年の「舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-」では高台院役に一路真輝さんを起用して、新たな相乗効果を生み出そうとしている。七海さん・一路さんともに宝塚歌劇団で男役経験があるが、刀ステでは女性役として出演、配役発表時にはファンがどよめいた。
それぞれに魅力を発信し続けている刀ミュと刀ステ、観客側の嗜好は、どんな人がどちらの舞台に向いているか。
「どちらも高いストーリー性が魅力ですが、あえて言うなら刀ミュはライブやコンサートの感覚で、ペンライトを客席で振って盛り上がりたい人だとさらに楽しめるでしょうし、刀ステは深い世界観で、心にずしんと来る舞台を求めている人にはたまらないでしょう」(横川さん)
2015年のゲームリリースから6年になる刀剣乱舞だが、コンテンツに欠かせない牽引役にもなった二つの舞台、見比べてみるのもいかがだろうか。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)