全米で波紋の「BTS風刺画」騒動 「完全に不適切だった」企業が続々謝罪、問題の背景は

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「非常に有害であり、傷つけるもの」

   トップスは17日、SNS上に声明文を掲載し、「消費者の怒りは理解しています。このカードをコレクションに入れてしまいお詫びします」と謝罪した。BTSのカードは販売を取りやめる。

   しかし、問題の根深さを理解していないとの反応が相次いでおり、さらなる説明を求める声が日ごとに高まっている。

   カードを無批判に取り上げたメディアも非難の的となった。「Pop Crush」は17日、「完全に失敗した」と記事で謝罪し、問題点を整理している。

「BTSのイラストは他のアーティストのパロディーに比べてかなり残酷であるため、当初の記事で明らかな問題があると指摘しようとしましたが、それができませんでした。私たちは今、そしてこれからも明確にする必要があります。BTSのカードデザインは『問題(questionable)』ではなく、暴力的で人種差別的であり、特にアジア人やアジア系アメリカ人コミュニティに対する暴力や憎悪が増加していることを考えると、完全に不適切なものでした」
「ガーベッジ・ペイル・キッズのデザインは通常、状況や人物を風刺するものです。しかし、疎外されているコミュニティに対する人種差別や暴力には、風刺や笑いはありません」
「私たちは、特に社会文化的な背景の説明や批評もなく記事を公開してしまい心から後悔しています。さらに重要なことですが、そもそもBTS のカードの画像を記事で使用したことを後悔しています。このデザインに描かれている暴力は、すでに欧米で外国人排斥や人種差別に頻繁に直面しているBTS、彼らのファンや愛する人、そしてより広いアジアのコミュニティにとって、非常に有害であり、傷つけるものだからです」

   ビルボードも、販売サイトのリンクとともにカードを記事で紹介したが、18日までに「BTSカードについての記述は、無神経な内容であるため削除しました」と追記し、該当記述を削除した。

   さらに17日には、カードの発表日にジョージア州で発生した銃乱射事件をトップスの謝罪とともに報じた。8人が死亡し、うち6人はアジア系女性(4人は韓国系)だった。新型コロナウイルスの流行以降、米国ではアジア系住民を狙ったヘイトクライム(憎悪犯罪)が急増している。

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