全米で波紋の「BTS風刺画」騒動 「完全に不適切だった」企業が続々謝罪、問題の背景は

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   韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」を侮辱するようなカードを制作した米企業が、世界的に非難を集めている。

   制作会社は発売中止を発表し、カードの発売を無批判に紹介した米メディアは「完全に失敗した」と陳謝する事態となっている。

  • 米ニュースサイト「Pop Crush」も謝罪
    米ニュースサイト「Pop Crush」も謝罪
  • 問題となったイラスト。下に並ぶ4枚は他のアーティストのカード。
    問題となったイラスト。下に並ぶ4枚は他のアーティストのカード。
  • 米ニュースサイト「Pop Crush」も謝罪
  • 問題となったイラスト。下に並ぶ4枚は他のアーティストのカード。

「Kポップをぶっ叩く」

   米トレーディングカード大手「トップス(Topps)」は2021年3月16日(現地時間)、今年のグラミー賞を記念したカードコレクションの発売を発表した。

   商品名は「2021 Topps Garbage Pail Kids: The Shammy Awards」。1985年に発売された「キャベッジ・パッチ・キッズ」人形のパロディーとして発売されたカードシリーズ「ガーベッジ・ペイル・キッズ」の派生版だ。

   テイラー・スウィフトさん、ビリー・アイリッシュさんなど、グラミー賞受賞者や受賞式に参加したアーティストを風刺調に描く。

   授賞式でノミネート曲「Dynamite」を披露したBTSのイラストも掲載されたが、可笑しみのある他のカードとは趣が異なった。

   あざや傷だらけのメンバー7人が「もぐらたたき台」から顔を出し、何かにおびえた表情で見上げている。"もぐら"たちには、今にもグラミー賞のトロフィーに見立てた「ハンマー」が振り下ろされる――こんなシーンが描かれた。カード下には「Kポップをぶっ叩く」とも書かれている。

   米ニュースサイト「BuzzFeed」の説明によれば、このイラストは、グラミー賞のプロデューサーが視聴率稼ぎのために話題性のあるBTSのパフォーマンスを最後から2番目に追いやり、受賞もなかったとしてファンから非難されたことを表現しているという。

   イラストはSNS上で「暴力的」「人種差別的」と反発を受け、CNN、USAトゥデイなど複数の米メディアが批判的に伝えた。ツイッターでは抗議の意を示すハッシュタグ「#RacismIsNotComedy」がトレンド入りした。

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