蒲鉾を揚げた仙台名物「ひょうたん揚げ」が仙台駅で食べられなくなるーー。
「笹かまぼこ」の製造などで知られる阿部蒲鉾店(宮城県仙台市)は、JR仙台駅構内にあるひょうたん揚げ専門店「阿部かま ひょうたん揚げ店」を2021年3月31日で閉店すると発表した。ツイッター上では「なんてこったい」「ショックすぎる」と惜しむ声が広がっている。
「仙台に行く時の楽しみだったのに」
「ひょうたん揚げ」は蒸した蒲鉾を、甘い味付けの衣で包んで揚げた「アメリカンドック」風のスナック。球状の蒲鉾が2つ串刺しになっており、「ひょうたん」のように見えるのが特徴だ。「笹かまぼこ」を名付けたことでも知られる阿部蒲鉾店が1985年に開発し、以降は仙台市中心部にある阿部蒲鉾店本店などで販売。本店では「多いときでは一日4000本以上も売れるほどの人気ぶり」(阿部蒲鉾店公式サイトより)で、長年にわたり仙台名物として愛されてきた。
仙台駅に「ひょうたん揚げ」専門店ができたのは16年3月。これまで仙台駅利用者が「ひょうたん揚げ」を買うには、最寄りの阿部蒲鉾店本店まで10分程度歩く必要があったが、駅構内に店ができたことで、東北新幹線の乗客などが気軽に「ひょうたん揚げ」を買いやすくなっていた。
しかし、阿部蒲鉾店は3月17日に公式サイトなどを通じ、21年3月末に仙台駅内の店舗を閉店すると発表。ツイッター上では「なんてこったい」「ショックすぎる」「新幹線乗る直前に買い込んでたのですが...」「仙台に行く時の楽しみだったのに」と惜しむ声が広がった。阿部蒲鉾店の公式ツイッターは「大変申し訳なく、苦渋の決断でございました」と語っている。