メジャーリーグ・レッドソックスの澤村拓一投手(32)が2021年3月15日(日本時間16日)、フロリダ州ポートシャロットで行われたレイズとのオープン戦に登板し1回を投げ切ることが出来ずに降板した。
2試合連続で1イニングを投げ切れず
オープン戦2度目の登板となった澤村は5回に2番手として登場。先頭のキーアマイヤーに154キロの直球をはじきかえされ2塁打を許し、続くズニーノ、アダメスに連続四球を与えて無死満塁のピンチを迎えた。
澤村は制球に苦しみながらも後続を連続三振に仕留めた。2死満塁とし、3番ディアスに対してフルカウントからスプリットを見逃され押し出し四球。3分の2を投げて1安打1失点3四球と結果を残せず、予定していた1イニングを投げ切れなかった。
オープン戦初登板となった前回12日のレイズ戦は、この日と同じく5回から2番手としてマウンドに上がった。危なげなく2死を奪ったものの、その後、2塁打を許すと3連続四球で押し出し。1イニングを投げ切れず無念の降板となった。
「もともと周囲の声などは気にならないタイプ」
12日のレイズ戦後、澤村は日本よりも硬いメジャーのマウンドへの早期適応を口にし、「神経質になりすぎた」と振り返っている。前回同様、この日も制球に苦しみ押し出し四球で失点するも、澤村は「もう上がっていくだけなんで」と前向きなコメントを残している。
メジャーのマウンドで結果を残せない澤村に対してネット上では「このままではマイナー落ち」「メジャーでは通用しない」などと厳しい声が上がっているが、澤村をよく知るプロ野球関係者は澤村の可能性について次のように言及した。
「澤村は巨人にいる時、巨人の看板であり伝統、その重圧に苦しんだ。それがロッテに移籍し、それらから解き放たれたことで変わりました。制球難は相変わらずだったが、表情豊かにノビノビと投げていた。本来の澤村の姿を取り戻した感じでした。メジャーでは失うものはないはず。もともと周囲の声などは気にならないタイプですし、それが一番の強み。最初は滑りやすいボールや硬いマウンドに苦しむかもしれないが、これは慣れていくしかない」