お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さん(48)について「週刊現代」(2021年3月13日号)が報じた内容がネット上でも話題だ。
記事では、渡部さんについて「復帰の見通しが立ってきた」と記載。関係者の話として、具体的な復帰時期や番組名にも言及していた。渡部さんをめぐっては、2020年末に「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」での復帰計画が報じられ、世間で強い批判を受けた経緯がある。
今回の復帰報道も、「ガキ使」の際と同様に、これまた相当な反発が予想されるかと思いきや......意外に、そんなことはないのである!
明らかに変わった渡部さんへの世論
週刊現代の記事では、関係者の話として、「日テレが、GWに放送予定の『行列のできる法律相談所~謝罪3時間SP~』(仮題)に渡部を出演させようとしているのです」と、渡部さんの復帰に向けての準備が進んでいるとしつつ、その復帰を予想している。
渡部さんをめぐっては、2020年の大みそか特番「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」で復帰するとの情報が事前に報じられ、世論が硬化。その後、渡部さんが12月3日に謝罪会見を開くも世論はこれを良しとせず、渡部さんのシーンは全てカットされ、復帰が白紙になったという経緯があったことは記憶に新しい。
そんな渡部さんについて報じられた、新たにテレビ出演の予定について、「週刊現代」記事が配信されている「ヤフーニュース」のコメント欄を見ると、
「何のために・・スポンサーも嫌でしょうし」
「日テレ なんで渡部を復活させる? メリットねーよ」
といった、渡部さんへの批判は確かに散見されるものの、どちらかといえばニュートラルな感情で行われているコメントも目立つ。一時期あったような「渡部憎し」と言わんばかりにののしり文句ばかりの状況とは、明らかに違うと言わざるを得ない。
また、ツイッター上の変化も顕著だ。同記事を引用しつつ行われているツイートを見ると、
「奥さんが許してるんだから、もういいだろ」
「別に直接利害関係も生じてないならいつまでもアンジャッシュ渡部のこと叩くこともないやんな」
といった、やはり、渡部さんの復帰情報に対して実にフラットな感情を交えつつ行われているツイートが多いことに気付くわけであり、やはり、ツイッター上も大きな変化を見せていると言えるだろう。
謝罪会見はすでに終了、しかも、豊洲バイト報道もあり...
これら、一時期の渡部さんに対する「人類の敵」とでも言わんばかりの扱いはどこへやらと言いたくなる世論の現状は、さながら「さざ波」とでも言える状況だが、それはやはり、「ガキ使」への出演情報が漏洩した時とは状況が全く異なるためではないだろうか。
まず、「謝罪会見はすでに行われている」という点が大きいだろう。「ガキ使」への出演情報が漏洩した際にはまだ謝罪会見は行われておらず、その「順序のおかしさ」を視聴者は良しとしなかったわけだが、今や、謝罪はすでに済んでいるわけであり、極端な話、渡部さんの復帰は「今日」でも問題ないはずだからである。
加え、2月に報じられた、渡部さんの豊洲市場でのアルバイトの報道も大きいだろう。各メディアの報道によると、渡部さんは市場内の魚の卸売り店を「無報酬」で手伝っており、このためか、この報道が出たあたりから、ツイッター上には「もう許してやれや」といった反応が出始めていたのだ。中でも「週刊文春」は、渡部さんが働く店の社長から聞いた話として「こんなに一生懸命やると思わなかった」と、その働きぶりを評価していたと報じるなど、渡部さんの店への貢献ぶりが明らかになったことは非常に大きいと言えるのではないだろうか。
これら、渡部さんが謝罪会見という「禊」を終え、一般社会に貢献するという「功徳」を積む姿を見せられたとあっては、やはり、視聴者も血の通う人間......そう、感情が動かないわけがない。そう考えると、渡部さんが視聴者からの何らかの「許し」を得る日は目前に迫っているのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)