「トラックマンが導入されはじめてからクセが...」
「トラックマン(高性能弾道測定器)が導入されはじめてからクセが分かりづらくなったと思います。トラックマンは細かい動作解析が出来るので、肉眼では分からないようなところの違いが分かる。セットポジションで変化球を投げる時と真っすぐを投げる時の2つの画面を重ね合わせたりすると、どこがどう違うかが一目瞭然となる。グラブのふくらみであったり、高さ、角度、リリースポイントだったり。投手はそれをみてクセが出ないように修正するようになりました」(橋上氏)
ハイテク技術の導入によって変化を見せる球界だが、過去には投手のクセを巡る様々なエピソードがあったという。橋上氏はそのなかのひとつを教えてくれた。
「2013年のWBCのオランダ戦(2次ラウンド)でした。オランダの先発投手(コルデマンス)にはっきりわかるクセがありました。バッターボックスからも分かり易い球種のクセが出てました。コルデマンス投手は何種類か変化球を持ってましたが、すべてクセがありました。確か一番のメインはチェンジアップだったと思います。それもはっきり分かるクセがありました」(橋上氏)