競合他社へのネガティブ投稿も発覚 武田塾「やらせ口コミ」問題、FC企業が内部調査報告

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   予備校「武田塾」の一部校舎の社員が、口コミサイトで塾生を装い好意的な書き込みをしていた問題で、同業他社の信用を傷つけるような投稿もしていたことが分かった。運営会社が2021年3月12日、明らかにした。

   同社は、第三者委員会による調査を実施するなど再発防止に努めるとする。

  • 武田塾公式サイトより
    武田塾公式サイトより
  • 流出した社内文章(編集部で一部加工)
    流出した社内文章(編集部で一部加工)
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  • 流出した社内文章(編集部で一部加工)

Googleマップに五つ星レビュー

   武田塾は「日本初!授業をしない」のキャッチコピーを掲げ、「A.ver」(東京都文京区)が2006年に設立。全国で300校舎以上を展開し、フランチャイズ方式で急成長している。

   「やらせ」口コミが発覚したのは、千葉県柏市の校舎。運営する「アカデミー・オブ・ファースト・パシフィック(AFP)」(東京都目黒区)の社員が講師に対し、米グーグルが提供する地図サービス「Googleマップ」上に五つ星の評価とともに塾生を装った書き込みをするよう指示していた。<詳報:予備校「武田塾」一部校舎で「やらせ口コミ」 社員が塾生装い高評価投稿...運営会社が謝罪

   同社は3月2日のJ-CASTニュースの取材に、「校舎長の認識の齟齬により起こった事案」と投稿を認めて謝罪したが、会社の関与は否定していた。

   A.ver社の林尚弘社長は3日、公式サイトで「武田塾本部はこの事実を重く受け止め、再発防止の為に他にも該当校舎がないかを今後時間をかけて徹底調査し、全校舎へ注意喚起を行うことで、武田塾グループとしての信頼回復に努めて参ります」とコメントしている。

エリア長、他校舎長の関与も発覚

   AFPは12日、日野洋一社長名義で社内調査の結果を公表した。

   一部地域を統括するエリア長や校舎長数人が、武田塾の評価を上げたり、他塾の評価を下げたりする口コミを自ら投稿・管理し、従業員へも宣伝目的の投稿を推奨していたことが分かったという。

   投稿はすでに削除し、「関係各所の皆様に対する不適切な口コミによる悪影響を最小限に抑える措置を実施しております」とする。口コミを主導した社員は何らかの処分を検討している。

   同社は「関係各所の皆様にご迷惑・ご心配をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪。再発防止として(1)第三者委員会による調査(2)全正社員を対象としたコンプライアンス研修(3)内部通報窓口の設置――を予定し、「コンプライアンスを重視した事業運営をこれからも行っていく所存であり、本件のような事象が発生することが今後二度とないように適切な対策をとってまいります」と誓った。

(J-CASTニュース編集部 谷本陵)

   口コミをめぐる問題について、引き続き取材を進めていきます。情報をお持ちでしたら、https://secure.j-cast.com/form/post.htmlまでご連絡ください。

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