タレントの伊集院光さんがパーソナリティーを務めるTBSラジオ「JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ)の最新回が、リスナーの間で反響を呼んでいる。
自身を揶揄するようなスタッフのやり取りがLINEの「誤爆」で送られてきたとして、その一連の騒動を、複雑な心境を吐露しつつ笑いを交えて振り返っている。
スタッフとのささいなやり取りが...
騒動は2021年3月8日の放送回で語られた。
言及しようか迷ったというが、「解決法は、忘れるとか直接ケンカするとか皆さんあると思いますが、僕の中でできるのは一個だけ。僕が今までこういうことで報われた、これで全部わだかまりがなくなったことは、このラジオでしゃべって笑いが起こる、ネタになるならもうそれでいいって思う」と前置きし、一部始終を紹介した。
ことの顛末はこうだ。伊集院さんが出演する別のラジオで、ある歌手をゲストに迎えることになった。
伊集院さんは番組スタッフに、下調べとして楽曲の歌詞をデータにして送って欲しいと依頼したところ、複数の歌詞カードの写真がそれぞれ、編集できないPDF形式で送られてきた。
伊集院さんは以前から全スタッフに、データの共有は編集可能なワード形式でお願いしていたため、このスタッフに注意して再度送ってもらった。
伊集院さんは歌手が出演する回の終了後、スタッフに「資料が役に立ったよ、ありがとう」とフォローを入れ、感謝をLINEで伝えた。「とんでもないです、こちらこそ迷惑をおかけしました」との旨の返事があったという。
「出ましたアメちゃん笑」
そのやりとりから約1時間後、"誤爆"が起きた。伊集院さんと番組スタッフ計30人ほどが参加するLINEグループに、1枚のキャプチャー画像が投稿された。スタッフのみが参加するLINEグループでのトークを収めたものだった。
伊集院さんがスタッフに感謝を伝えた前述のやりとりの1分後、スタッフ同士が「出ましたアメちゃん笑」「今日はムチきつかった分、アメが甘いっす笑笑笑」と軽口を叩いていたのだ。伊集院さんの指導を「あめとむち」と表現し、揶揄(やゆ)していると受け取れる内容だった。
伊集院さんは「何を意味しているのか理解できなかった」と困惑し、冷静になるためにとりあえず画像を保存した。キャプチャーはその後、何事もなかったかのように削除され、「ちょっとここで腹が立ってきた」と率直な思いを吐露している。
伊集院さんは、笑いを誘うような返信をするなど「大人の対応」をすべきだったと後悔も口にしている。だが、打つ手がないため忘れるよう努めた。
しかし、いつになってもモヤモヤは晴れず、「深夜の馬鹿力」で笑いに昇華するにいたった。伊集院さんは終始、冗談を絡めて騒動を回想した。
リスナーからは、「どんな意図や内容であれ自分の見えない場所で誤解を受けそうなやりとりを見るのはツラい...」「忘れたいことほど鮮明になる感じ、すごくよくわかる」「背筋が凍った。俺だったらどうするだろう...」とさまざまな感想が寄せられている。
なお、ひと悶着あった番組の11日放送回でもこの話題に触れた。来週のメッセージテーマは「誤爆した!!」に決定し、伊集院さんは「これを笑いに変えることでまた一丸となってやっていこうということで」と明るく報告した。
「深夜の馬鹿力」の22日放送回は、音声配信サービス「rajiko(ラジコ)」で聴取できる(https://radiko.jp/#!/ts/TBS/20210311100000)