プロ野球のDeNAの外国人選手が公式戦開幕に間に合わない見通しとなった。
DeNAの三原一晃球団代表が2021年3月8日にメディアへの取材で明らかにした。スポーツ紙などの報道によると、育成を含む外国人10選手が3月26日の開幕戦に間に合わないことが濃厚だという。今シーズンからチームを指揮する三浦大輔新監督(47)にとって厳しい船出となりそうだ。
「打線の主軸」と「勝利の方程式」が不在に...
DeNAは強力な外国人選手が顔を揃えている。野手では18年からの3年間で109本塁打をマークしDeNA打線を支えてきたネフタリ・ソト内野手(32)と来日2年目となるタイラー・オースティン外野手(29)。ともに打線の主軸を担う実力者だ。
投手陣は救援左腕エドウィン・エスコバー投手(28)と先発ローテーションが期待されるマイケル・ピープルズ投手(29)。そして新外国人の先発候補フェルナンド・ロメロ投手(26)が加入する。なかでもエスコバーは「勝利の方程式」として重要な役割を担っており、序盤の不在は大きな痛手となる。
新外国人選手については、DeNA同様にほとんどの球団の選手が来日できていない状況にある。その一方で昨年まで球団に所属していた2年目以降の外国人選手の現状をみてみると球団によってばらつきはあるものの、すでに多くの選手が来日している。
なぜDeNAの外国人選手の来日が遅れているのか。スポーツ紙などの報道によると、DeNAの外国人選手はビザを取得してから入国を予定していたが、コロナ禍の影響で12月末にビザ取得が凍結された。また、外国人選手の入国に関しては、入国した後にビザを申請する方法もあるという。
「フロントの不手際を指摘されても仕方ない」
外国人選手の来日が不透明な状況のなか、レギュラーの座を狙う若手選手にとっては大きなチャンスとなる。その一方でチームの主力となる外国人選手らの不在は大きな影響を及ぼしそうだ。球界関係者はJ-CASTニュース編集部の取材に対して次のようにコメントした。
「DeNAは他のチームと比べて外国人選手に対する依存度が高いチーム。打線でいえば、ソト、オースティンら外国人勢が抜ければ怖さは半減する。リードオフマンの梶谷(隆幸)選手がFAで巨人に移籍したことは確かに痛いが、打線の主軸となるソト、オースティンが計算できないとなるとかなり厳しい。投手陣も先発の枚数も足りなくなるし、エスコバーの穴は大きい。すでに外国人選手が来日している球団がある以上フロントの不手際を指摘されても仕方ないと思います」(球界関係者)
また、ネット上ではDeNAファンから球団に対して厳しい声が上がっている。「フロントの失態」を指摘し反省を促す声も上がっており、大きな戦力ダウンで開幕を迎えなくてはならない三浦監督には同情の声が寄せられている。