プレイヤー層が拡大した理由は
さて、記事冒頭でも紹介したビックカメラグループの広報担当者によれば、こうしたゲーミングデバイスの販売数は増加傾向にある。現在は、ビックカメラやコジマの一部店舗でも、ゲーミング専用ブースの導入が進められているという。
ゲーミングデバイスの人気が高まっている理由として、担当者はeスポーツの広がりを指摘した。
「日本は据え置きゲームが主流で、パソコンを使ってゲームをするというところに関しては海外と比べると若干遅かったのかなという印象があります。しかし国内でもeスポーツの大会が開かれるようになり、eスポーツ人口が増えてきました。
皆さんは、例えば野球をしたいとなったらグローブとかバットを買いますよね。それと同じように大会に触れて、eスポーツを始めたいと感じた人々の間で、それに必要なゲーミングパソコンやデバイスなどの需要が高まっております」
また、ソフマップの藪田さんによれば、ゲーミングデバイスなどの客層は若年層にも広がっているという。
「お子様、親子連れ、若年層、特に中高生のお客様はものすごく増えていますね。家庭用ゲーム機からステップアップしてプレイしたいお子さんは多いですし、親世代もゲームに親しんでいるのでプレイさせてあげたいという方も多いようです」
若年層が増加した背景には、人気タイトルの登場があるという。
「これまでも『レインボーシックス』や『コールオブデューティー』などの人気タイトルがありましたが、いわゆる『戦争ゲーム』で子供が参入するには難しかったようです。
しかし昨今は、『フォートナイト』や『エーペックスレジェンズ』が台頭してきました。これらはシューティングゲームではありますが、サードパーソン・シューティングという第三者目線のゲームです。今までのリアルな戦争ゲームではなく、キャラクターが戦うポップなものとなっていることや、バトルロイヤル制が受けたことなどから、お子様にも広がっていきました」
大人から子供まで、たくさんの人々の間でコンピューターゲームが広がっている。先ほどのマウスの話にもどると、いま人気の軽量マウスはやはり子供や女性にも人気が高いとのこと。
プレイヤー層の広がりが、人気のゲーミングデバイスの特徴に変化を与えている、とも考えられそうだ。