女子高生シンガー・Adoさんによる楽曲『うっせぇわ』のヒットを受け、ツイッター上では同じ「社会への反抗」を歌っているという観点から、故・尾崎豊さんやチェッカーズのヒット曲との「比較論」が繰り広げられている。
日本における「うっせえソング」は、いつから存在するのだろうか。J-CASTニュース編集部が調べを進めると、尾崎さんやチェッカーズがデビューする以前の1979年に、『うっせぇわ』と共通点の多いコミックソングが世に出されていたことが分かった。
「現代版15の夜」、「ギザギザオマージュ」の声もあるが...
『うっせぇわ』は現在18歳の女子高生シンガー・Adoさんが2020年10月23日に配信リリースした楽曲。社会のルールや風潮に対して「うっせぇ、うっせぇ」と畳みかけるように憤る歌詞が特徴で、Adoさんのドスの利いた声も印象的だ。作詞作曲は音楽プロデューサーのsyudouさんが手がけている。
楽曲は20~21年の冬にかけて注目を集め、2月3日発表の「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング・ストリーミングランキング」では1位を獲得。YouTubeでは公式動画の再生回数が8000万回を超え(21年3月4日時点)、お笑いコンビ・チョコレートプラネットや、霜降り明星・粗品さんなどによる、数多くのカバー動画が公開されている。
空前の「うっせぇわ」ブームの中、ツイッター上で盛んに行われているのが、「反抗」をテーマに流行した、過去の楽曲との比較だ。例えば、1980~90年代にかけて一世を風靡したシンガーソングライター・尾崎豊さんのデビュー曲で、大人への反抗を歌った『15の夜』を引き合いに出して「現代版15の夜」と評するもの。
また、「ちっちゃな頃から優等生」というフレーズが歌詞中に含まれていることから、「ちっちゃな頃から悪ガキで」という歌い出しで知られるバンド・チェッカーズのデビューシングル『ギザギザハートの子守唄』のオマージュなのではないか、という指摘もある。
ただ、『15の夜』では「バイクを盗む」という犯罪行為、『ギザギザハートの子守唄』では不良行為を歌っていたのに対し、「うっせぇわ」では非行をしていないとして、「尾崎よりよほどお行儀が良い」「(尾崎豊やチェッカーズには)被害者がいるけどうっせぇわ被害者いなくて安心して聞ける」といった声も聞かれている。