日本とは「店舗コンセプトやターゲット層、販売する商品が異なる」
「前提として、アジアで展開している『DON DON DONKI』のコンセプトは『ジャパンブランドスペシャリティストア』でございます。海外では、日本ブランドの人気が高く、高価格帯の商品もお客さまからのニーズがございます。日本のドン・キホーテとは、店舗コンセプトやターゲット層、販売する商品が異なる店舗業態でございます。
台湾に限らず、DON DON DONKIでは、日本の良い商品を、お求めやすい価格で現地のお客さまにお届けしたいという思いで運営をしております。
仕入れが日本からの輸入となりますため、日本で売られている商品でも、日本のドン・キホーテと比較した場合に割高となることがございますが、物流コストなどを抑えながら、適正価格を維持するよう努めております」
広報によると「品質のよい日本産の農畜水産物は、台湾のみならず弊社の海外店舗において、人気の高いカテゴリー」。先述した近江牛やウニのほかにも、「ひのしずく(熊本県産いちご)」1箱899台湾ドル(約3490円)、「世界一(青森県産りんご)」1個159台湾ドル(約617円)、和牛ロールステーキ100グラムあたり229台湾ドル(約889円)、ボイルずわいがに(冷凍)400グラムパック798台湾ドル(約3098円)――などの生鮮品を取り揃えている。ただ、「高価格帯の商品はそれほど多くございません」という。
台湾には日本の百貨店も進出しているため、現地では「高い日本食材ならそっちで買う」という意見も見受けられる。こうした他店との差別化について前出PPIHの広報は、「弊社では、お店でただお買い物をしていただくだけではなく『アミューズメント感』を店づくりの重要なコンセプトととらえており、独自性の強い事業でございますため、日系の他社小売企業さまとの比較自体が難しいものと考えております」としている。