茨城県内で車を運転していて道路工事中の交差点に入ると、いつの間にか逆走状態になって...。こんな動画がツイッター上に投稿され、「怖すぎる」との声が上がっている。
暗い夜道で工事現場に差し掛かり、右にカーブした後、道なりにまっすぐ行くと、交差点が見えてくる。ライトで照らした停止線前の矢印に従い、青信号で交差点を渡り、白い点線で示された車線をそのまま進んだときのことだ。
対向車線の右折レーンに突っ込むと、向こうからトラックが
いきなり目の前に、対向車線の右折レーンが姿を現す。アッと思って、急ブレーキをかけるが、レーンにそのまま突っ込んでしまい、向こうからトラックが走ってきて...。
本来の車線との間には、センターポールが立っていて入れない。あわや、という瞬間に、間一髪で右折レーン内で停車できた。その後は、道路右側の駐車場に入ったが、トラックがレーンに入ってきていたら、大事故になりかねないところだった。
この50秒ほどの動画は、ツイッター上で2021年2月28日に投稿され、注目を集めて3月4日夕までに15万回以上も再生されている。
現場は、東海村豊岡の国道245号線のY字路交差点で、久慈川の南岸に近い県道との合流地点だ。動画をアップした男性によると、北に向かって走っていたとき、この交差点に差し掛かったそうだ。そのまま左にハンドルを切って、本来の車線に入らなければいけないが、道路標示などはなかったという。
ツイッターには、ドライブレコーダーの映像を確認して投稿した。
道路工事を業者に発注していた茨城県常陸大宮土木事務所の道路整備課は4日、J-CASTニュースの取材に対し、4車線に拡幅する道路改良事業で安全上の配慮が足りなかった部分があったとして、こう話した。
「業者が黒いペイントで白線を消したが、タイヤでこすれて浮き出した」
「交差点内に残っていた白い点線は、1か月ほど前に、業者が黒いペイントで消していましたが、現場は交通量が多いために、タイヤでこすれてペイントが薄くなっていました。そして、もともとのラインが浮き出してしまった形です。道路標示なども不十分でしたので、こうした点は反省しています」
動画がアップされた翌日の3月1日、交差点で同じように逆走してしまったという人から、「工事現場の案内が分かりづらかった」と連絡を受けて、初めて危険な状況に気づいたという。連絡した人から動画投稿の情報も得て、その日のうちに、業者に状況を確認させ、応急処置として、白い点線のラインを消したうえ、交差点内に矢印の標示をつける工事を始めた。
土木事務所では、ラインを引く業者に正式に発注し、業者が4日、本来の車線に車が向かうよう、交差点の停止線前も、白い線や矢印を引き直したことを明らかにした。
土木事務所が警察に問い合わせたところ、これまで事故などの報告はないとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)