「ノーパンしゃぶしゃぶ」知らない若者たち 「銀魂だけじゃないの?」広がる世代間ギャップ

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   2021年3月4日放送の「ゴゴスマ」(TBS系)での、「ノーパンしゃぶしゃぶ」をめぐるやり取りが視聴者の間で話題だ。

   番組では、「ノーパンしゃぶしゃぶ」という際どいワードをめぐって、出演者がまるでコントのような掛け合いを見せたが、この一幕を見た視聴者から、「ノーパンしゃぶしゃぶって何?」といった声が上がっていたのだ。

  • 別に、「ノーパンしゃぶしゃぶ」を知らなくても生きてはいける。ただ……(写真はイメージ)
    別に、「ノーパンしゃぶしゃぶ」を知らなくても生きてはいける。ただ……(写真はイメージ)
  • 別に、「ノーパンしゃぶしゃぶ」を知らなくても生きてはいける。ただ……(写真はイメージ)

「別に放送禁止用語じゃないですから」

   この日の「ゴゴスマ」では、週刊文春が報じた総務省へのNTTによる接待問題を扱っていた。その中で司会を務める石井亮次アナは「90年代後半にね、『何とかしゃぶしゃぶ』があって、ルールがきつくなって、もうないって思ってましたよ」と言及。これに対し、パネリストのケンドーコバヤシさんが「『何とかしゃぶしゃぶ』は、もう、店舗自体がなかなかないですからね」と応じるなど、出演者同士による奥歯にものが挟まったような会話が続いた。

   しかし、石井アナに話を振られた山口真由さんは「1990年代のノーパンしゃぶしゃぶ以降は、まあ非常に厳しくなって、その」と、それまで他の出演者が意識的に隠していた「ノーパン」の単語を隠さずに発言。すると、石井アナは「山口さん、ここまでみんなノーパンを避けてきていたんですけど」と、容赦なくその事実を指摘。これに対し、山口氏は両手で口を押さえながら、「イーッ! これ言っちゃいけなかったの?」と目を見開いて驚いたのだった。

   これに対し、石井アナは「全然いいです」。コバヤシさんも「山口さんが言うならいいんです」とフォローするなど、スタジオ内は大爆笑に。さらには、「別に放送禁止用語じゃないですから」との発言も飛び出すなど、スタジオは沈静化したのだった。

   これら、一連のやり取りには「歌舞伎の見栄っていうかダチョウさんクラスの完成度ですね」といった視聴者からの声が続々と上がるなど、一連のやりとりの「完成度の高さ」に驚いた視聴者は多かったようだ。

   ただ、こうした放送を受けて、ツイッターには「ノーパンしゃぶしゃぶって何ですか?」「ノーパンしゃぶしゃぶとは何だろうと検索してみた」といった声も出ていたのだ。

ノーパンしゃぶしゃぶが話題になったのは23年前

   何ということだ......「ノーパンしゃぶしゃぶ」を知らないのか! とでも言いたくなるが、よくよく考えると、確かに、ノーパンしゃぶしゃぶを知らない世代は実はすでに誕生しているのである!

   考えてみてほしい。ノーパンしゃぶしゃぶが話題になったきっかけは、1998年に発生した大蔵省接待汚職事件でそのような店が接待の場として使われたことであり、今から23年前のことだ。そう、つまり、令和になった現在の日本において、20代前半の人間はノーパンしゃぶしゃぶなど知らなくて当然なのである。

   このためか、菅義偉首相の長男による接待疑惑の報道が「文春オンライン」によって始まった2月3日以降、ツイッター上には前述のような、ノーパンしゃぶしゃぶを知らない世代からと思われるツイートが噴出し始めているのだ。

   しかし、その一方で、それよりも上の、それもかなり上の世代にとっては、やはり、ノーパンしゃぶしゃぶを知る者は多いようで、「ノーパンしゃぶしゃぶの話題で盛り上がるスタジオ 懐かしいわ」といったツイートが頻出する事態となっている。

ノーパンしゃぶしゃぶと「銀魂」の関係

   しかし、事態は単なるジェネレーションギャップには収まりきらない様相を呈している。あるツイッターアカウントは「ノーパンしゃぶしゃぶって何かの作品で聞いたんだけど何でだっけな」と、とツイート。また、別のアカウントは、

「いま報道特集見てて、コメンテーターが『昔ね、ノーパンしゃぶしゃぶ事件っていうのが...』って話し始めたんだけど ノーパンしゃぶしゃぶって銀魂だけの話じゃないの??? この世界で実際に何かあったってこと???」

と、具体的な作品名を挙げつつ、自らの疑問をツイートしているのだ。

   なぜ、「ノーパンしゃぶしゃぶ」と漫画「銀魂」が結びつくのだろうか。それは、同作の第1話で登場キャラクターがノーパンしゃぶしゃぶに言及するシーンがあるためだ。なお、同作のアニメ版では「ハイレグしゃぶしゃぶ」という具合に、表現が変化していることは銀魂ファンの間では有名である。

   そう。つまり、ノーパンしゃぶしゃぶについてはリアルタイムでは知らなくても、銀魂を読んだことでその名称だけは知っているという世代が、この地球上に確実に存在するのである。

   事実、J-CASTニュース編集部にも、ノーパンしゃぶしゃぶは同作に登場する架空のものであると考えていた編集部員が1人(20代の女性記者)いたのだ! にわかには信じがたい事実ではあるが、ノーパンしゃぶしゃぶをリアルタイムで知る世代には、今こそ、知識のアップデートが必要なのかもしれない。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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