知識なくチャーシュー低温調理「ホントやめて」 食中毒の危険性...ラーメン店主が必死の注意喚起

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

店では、デジタル芯温計を使い、温度などに余裕を持たせていると説明

   豚の生食が原因と考えられる食中毒は、厚労省の統計によると、レバ刺しなどが飲食店で提供されていた時代は、年に1回ぐらい発生していた。サルモネラ属菌やカンピロバクターなどによるものだ。このほか、重症にもなるE型肝炎ウイルスや寄生虫への感染の恐れもあるとしている。

   生食が禁止されてからは、ラーメンのチャーシューによる食中毒も度々報じられている。

   厚労省の統計や新聞報道によると、2015年11月と19年2月にそれぞれ新潟県上越市内、茨城県つくば市内のラーメン店で食中毒が発生し、チャーシューからウェルシュ菌が検出された。最近では、20年6月に、大阪市内の人気ラーメン店で食中毒が発生し、その後、チャーシューから腸管毒素原性大腸菌O-159が検出されている。

   ただ、いずれのラーメン店も、店のサイトなどを見ると、必ずしも低温調理したチャーシューとは言えないようだ。

   厚労省の食品監視安全課では3月2日、火が通っていないチャーシューの見分け方について、取材にこう答えた。

「個別の調理状況で変わりますので、一概には言えませんが、加熱を十分すれば、肉の中心部の色が白っぽくなってきます。赤みがかっていないかどうか、肉の色の変わり具合が1つの判断基準にはなるでしょう」

   らぁ麺やまぐち店主の山口さんは4日、J-CASTニュースの取材に対し、ツイート画像のようなチャーシューを提供してしまう理由として、「温度管理が適切では無いからと、低温調理の知識が少ないからだと思います」とした。

   らぁ麺やまぐちの店では、業務用の真空調理機とデジタル芯温計を使用しており、さらに温度などに余裕を持たせる安全マージンを設けてラーメンを提供しているという。また、ラーメンを調理する寸胴鍋で使われるバイメタル式温度計についても、狂いやすいのも確かだとして、適切に温度管理するために、定期的に計器の校正が必要だと指摘した。

   低温調理したチャーシューは、10年以上前から出始めており、増えてきたのはここ5、6年ほどではないかと言っている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

1 2
姉妹サイト