俳優の吉沢亮さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「青天を衝け」第3話が、2021年2月28日に放送された。今後タッグを組むことになる徳川慶喜(草なぎ剛さん)と徹底的に対比させる演出に、視聴者からは期待を膨らませる声が多くあがっている。
大河ドラマ60作目。主人公は「日本資本主義の父」こと新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一で、2015年後期朝ドラ「あさが来た」で知られる脚本家・大森美香さんのオリジナル作品。幕末から明治と、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続けた生涯をエネルギッシュに描く。
「父親に認められたい栄一 父親の事を突き放す慶喜」
第3話は「栄一、仕事はじめ」。幼いころから人一倍おしゃべりで剛情っぱりな栄一。尊敬する父とともに家業である藍玉(藍染に使用する染料のこと)づくりに奔走する傍ら、商売人によって活気あふれる江戸の町に魅了されている。そんななか、ある年、村の不作により窮地に陥る。栄一は、父と手分けして他の村に藍葉を買い付けに行きたいと申し出るが、父は「子どもの使いでできることじゃねぇ」と一蹴。「いつまでたっても子ども扱い」「親にあてにされねぇんは寂しいもんだに...」と口をとがらせる。しかしその後、任された買い付けで思わぬ才覚を発揮し、父からも認められるのだった。
一方、黒船来航をうけて江戸は大騒ぎ。家慶が亡くなり、次期将軍候補に慶喜の名が挙がるも、慶喜は反発。また、実の父である水戸藩主・徳川斉昭(竹中直人さん)の「いつかは息子を将軍に...」という押し付けがましい野望に対し、「当てにされても困るのです。私にはこの先将軍になる望みはございませぬ」とキッパリと否定する。うそ偽りを好まない実直な慶喜は、父や周囲からの過度な期待をかわすような態度を見せるのだった。
実際の栄一と慶喜といえば、主に財政改革においてタッグを組み、幕府終焉の時を迎えてからも、厚い信頼関係が築いた仲である。仕事の面白さに目覚めるも親からあてにされずふてくされる栄一と、親からあてにされて嫌悪する慶喜...。そんな2人を徹底して対比させる演出に対し、視聴者からは「栄一と慶喜のコントラストがいいですね」「二人の対比がまるで少女コミックにでてくるヒロインのよう」「父親に認められたい栄一 父親の事を突き放す慶喜 その対比面白い 何もかも合わないような二人がどう関わってくるのか...」などと今後の展開に期待を寄せる声があがっている。