Perfumeファンを今も苦しめる「令和の226事件」 ちょうど1年前、東京ドームで起きた悲劇

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   新型コロナウイルスの流行が収まらない中での2度目の春を迎えようとしている日本。誰もがウイルスの終息を願う中、2021年2月26日未明から、Perfumeファンが続々と「226事件」に言及するツイートを投稿している。

   あるツイッターアカウントは「令和の226事件から1年 昨日も今日もそして明日も、ありがとうPerfume」とツイート。また、別のアカウントも「226事件の日ですね(略)一年経ちましたね」と、やはり、「226事件」「1年」という要素とPerfumeを絡めてツイートしているのだ。

  • 新型コロナウイルスの流行は2020年のPerfumeのコンサートの最終公演を中止に追い込んだほか、同年のNHK紅白歌合戦が無観客開催に変更されるなど、世の中に多大な影響を与えた(写真は2010年撮影)
    新型コロナウイルスの流行は2020年のPerfumeのコンサートの最終公演を中止に追い込んだほか、同年のNHK紅白歌合戦が無観客開催に変更されるなど、世の中に多大な影響を与えた(写真は2010年撮影)
  • 新型コロナウイルスの流行は2020年のPerfumeのコンサートの最終公演を中止に追い込んだほか、同年のNHK紅白歌合戦が無観客開催に変更されるなど、世の中に多大な影響を与えた(写真は2010年撮影)

突如として決まった、異例の「当日中止」

   「226事件」といえば、1936年2月26日から29日にかけて発生した、旧陸軍の青年将校らが起こしたクーデター未遂事件として有名。その事件名を自身の押しに絡めるとは何やら尋常ではないが、実は、今から1年前となる2020年2月26日、Perfumeファンに衝撃が走っていたのだ。

   この日、Perfumeは四大ドームツアー「Perfume 8th Tour 2020 "P Cubed in Dome"」の最終公演を東京ドームで行う予定で、同日昼過ぎまで開催は確実視されていた。しかし、同日午後、当時の安倍晋三首相が開いた新型コロナウイルス感染症対策本部(第14回)で事態は一変する。

   会議で安倍首相は、大規模イベントの中止を要請することを決断。その席上で「今後、2週間は中止、延期、または、規模縮小等の対応を要請することといたします」と宣言したのだった。この様子は即座にテレビで放送され、国民に周知されたが、これに驚いたのがコンサートへの参加を予定していたPerfumeファンだった。

   新型コロナウイルスの流行を防ぐためのイベント中止要請とあって、当日に実施予定だった最終公演は直ちに中止が発表されたのだが、その時間帯は当日の午後。このため、会場である東京ドームにはすでにファンがグッズの販売所に長蛇の列をなしていたほか、ツイッター上には「ホテルにチェックインする時に中止を知りました。有給とって、新幹線に飛び乗り、完全防備でやってきましたが残念です」と、東京ドームへの移動中に中止を知ったとする嘆きがこだましたほか、「令和の226事件#perfume東京ドーム」「これからの流れしだいでは、これ令和の226事件とか振り返られることになるんだろーか?」といった声も上がるなど、Perfumeファンに衝撃が走ったのだった。

「早く有観客ライブで、声が出せるようになって欲しい」

   それから1年後となる2021年2月26日。ツイッター上では前述のものの他にも「今日は226の日 忘れもしない、東京ドームの1年前 早く有観客ライブで、声が出せるようになって欲しい」といった声が上がるなど、突然の中止からちょうど1年が経過したことを意識するツイートが続々となされている状況だ。

   通常、コンサートの中止でここまでの反響が上がることは、それこそ、なかなかないのではないだろうか。また、ファン以外からしたら、それこそ、「令和の226事件」との名称など、「何を大げさな!」といった言葉を浴びせたくもなるだろう。

   だが、コンサートが中止になった原因は、今も流行が続く新型コロナであり、それを考えると、ファンにとっては「2月26日」という日が「禍の始まりの日」と認識されることは当然であり、だからこそ、コンサートの中止によって発生した「令和の226事件」という名称が、1年後も生き続けているのではないだろうか。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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