飴・キャンディーの老舗メーカーであるアメハマ製菓(愛知県一宮市)は、経営環境の悪化などを理由に2021年4月末で製菓の製造・販売事業を廃業すると公式サイトで発表した。
同社は「いちごミルクキャンディ」の製造などで知られ、ツイッター上では「アメハマのいちごミルクはよく食べるので悲しい」と惜しむ声が広がっている。ただ、中には、商品名が似ているからか、アメハマ製菓とは関係ないサクマ製菓(東京都)のロングセラー商品(キャンディー)である「いちごみるく」が買えなくなると勘違いしている人も。サクマ製菓は「いちごみるく」の販売は今後も続けるとしている。
「誰か嘘だと言って」「お菓子の歴史がまた1ページ...」
アメハマ製菓は1910年に創立、今年で111周年になる。「いちごミルクキャンディ」や、コーラ味や巨峰味のラインアップで知られ、駄菓子屋で見かける「10円くじ付き」の大玉飴など、飴の製造・販売を手がけてきた。
同社は2月17日現在、製菓の製造・販売事業を21年4月末で廃業する、とした文書を公式サイト上に掲載している。文書には「コロナによる厳しい経営環境」、「高コスト体質の生産体制」、「原材料費の上昇」、「設備の老朽化」など7つの理由から廃業を決めたことが記されている。
同社は文書の中で「いつ終息するとも知れないコロナウイルスの影響は計り知れないと認識しており、これ以上の経営継続は困難であるとの結論となり、事業の廃業という決断に至りました」としている。
掲載された文書は1月29日付のもの。2月上旬にはすでに同社の廃業が報じられていたが、ツイッター上では2月16日頃から話題となり、「誰か嘘だと言って」「お菓子の歴史がまた1ページ...」と悲しむ声が広がった。