「関係者」報道は「踏みにじられたような思い」
松永さんに続き、4日には小沢さんが自身のブログで「傍聴支援で来て下さる時 お心の中で応援してくださること 暖かく見守ってくださることが 何よりもの支援に繋がると思っております」と呼びかけた。小沢さんも08年に埼玉県熊谷市で起きた飲酒運転事故で義理の父母を亡くした、事故遺族だ。
公判での「叫び」は、一部メディアでその内容が報じられた。記事が出た後のネット上の反応について、小沢さんはこう語る。
「ネット上では『国民の言葉だ』『よく言ってくれた』『誰もがそう思っていた』という書き込みがありました。法廷内での(先の)発言を『良し』とする風潮があったんですね。ただ、これを言うこと自体が正義と思われてしまってはいけない。裁判が適切に行われないことで不利益を被るのは、被害者です。この風潮を打開しなければ、今後も同じような事例が続いてしまう可能性もある。そういった危機感も、発信を決めた理由の一つです」
ただ、このメディアは、前述の言葉を叫んだのが「関係者と思われる女性」だと伝えていた。一方、松永さんは今回のブログで「一部報道で『関係者と思われる声を出した傍聴人』という報道がありましたが、松永家関係者ではありません。念の為お知らせいたします」とつづっている。
先の報道について、松永さんは取材に「正直、動揺はしましたよ。なんでかなっていうね。私だって、本音を言えば目の前に(加害者が)いたら、いろいろな感情が沸き上がりますよ。それは人間である以上は。でも、ちゃんとルールを守って、叫んだりしないようにしようねっていうのは家族で決めたこと。それを踏みにじられたような感覚はありました」と思いを吐露した。
(J-CASTニュース記者 佐藤庄之介)