それでも関東私鉄の終電は遅い
関西在住の人間からすると、今回の終電繰り上げにより、関東私鉄と関西私鉄の差が気になるところだ。東京~横浜間を結ぶ東急東横線と大阪~神戸間を結ぶ阪急神戸本線で終電の発車時刻(平日)を比較した。
1月20日以降、東急東横線では渋谷発横浜行き終電の発車時刻は24時7分(渋谷発)となり、12分繰り上がった。渋谷発武蔵小杉行き終電の発車時刻は24時31分(渋谷発)となり、11分繰り上がっている。
阪急神戸本線では2月4日現在、終電の繰り上げは行っていない。大阪梅田駅発神戸三宮行き終電の発車時刻は24時0分(大阪梅田発)、大阪梅田発西宮北口行き終電の発車時刻は24時25分(大阪梅田発)となっている。
比較すると差は縮まったとはいえ、東急の方が阪急よりも遅い。また長距離にわたる有料特急を設定している東武伊勢崎線と近鉄大阪線と比較しても、東京メトロとの相互直通運転の影響もあり、郊外駅(北越谷・五位堂、北春日部・大和八木)の下り終電の到着時刻は東武伊勢崎線の方が遅い。
「終電が早くなった」とはいえ、関西の目から見ると「まだ遅い」というのが正直な感想だ。改めて首都圏・関東圏の都市のサイズ、人口規模に驚かされる。
(フリーライター 新田浩之)