なぜ解約に時間がかかったのか、事務局に聞くと...
井上さんの所属事務所HIRの代表は2月9日、J-CASTニュースの取材に対し、井上さんではなく代表本人が自分の身内についてツイートを書いたと明かした。
代表によると、自分にとって育ての親に当たる母親(86)の夫が20年2月に80歳で亡くなり、この夫の携帯電話の解約が必要になった。
そこで、代表は、最初にソフトバンクショップに行ったが、母親が法定相続人に当たるため、母親が来ないと解約はできないと言われたという。しかし、母親は、認知症を患っているため、一緒に行くことは難しかったと代表は話す。
そして、携帯の請求書にあった電話番号にかけ、オペレーターに電話で事情を話した。しかし、前出のようにこれで解決できず、21年1月28日に、訴訟をほのめかす書類にあった債権回収会社の電話番号にかけて、ようやく解約できたという。
1年経って携帯の基本料金が10万円ほどにも膨れ上がっていたが、支払わなくてもよくなったそうだ。ルーターは、NTTドコモだったが、こちらはオペレーターとすぐに電話できて、スムーズに解約できたとしている。
ソフトバンクの広報部は10日、今回の事実関係については、「お客さまの個人情報に関わるためコメントできない」としたうえで、法定相続人が認知症だった場合について、次のように取材に話した。
「解約は、本社に書類を送るのではなく、ショップでの手続きになります。契約者や相続人、家族の方が解約の手続きをされるのが原則になり、病気などの理由で来られない場合は、相続人の委任を受けた代理人の方でも構いません。その場合は、契約者の名前や生年月日、携帯にひもづいている電話番号をご来店時に言っていただくことになります」
なお、先述したソフトバンク公式サイトの「契約者、使用者死亡に伴う解約の手続き方法を教えてください」というFAQページには、代理人についての記載はない(2月10日13時現在)。
ソフトバンク広報部では、今回の件についてこう話した。
「これが仮に弊社での対応であれば、申し訳ないと思っています。引き続き、お客さまに満足いただけるサービスを提供していけるように努力して参ります」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)