さらに成長すると新たな発見が
双頭シマヘビが成長すると、また新たな発見があった。ヘビの腹には、まさに「ジャバラ」のような平たい横長の鱗がある。このような腹の真ん中に、普通のシマヘビには見られない「筋」のようなものが見つかった。そしてこの筋を境に左右の鱗にズレが確認できた。このことから日野原さんは、本来は双子だったものがくっついて生まれてしまった「ツーボディ」のシマヘビだったのではないかと推測している。
「本来は卵の中で双子だったものが、くっついて生まれてきたんでしょうね。くっつきかた次第では、カメとかだとたまに足も増えていることがあります。ただ、ヘビはもともと手足がないから分かりづらかったのですが、その筋を見た時に2匹がくっついたものなのだと分かりました。さらに普通のシマヘビより体が太かったので、やはり2匹分なんですね」
臓器は共有しているようにみられるものの、2匹のシマヘビたち。日野原さんは2つの頭からエサを与えた。見に来た客からは、「胃が一つなら食べるのはどちらかで良いのか」という質問もしばしば寄せられた。しかし日野原さんは、片方だけに餌を与えていれば、脳と内臓の感覚がちぐはぐになってしまうのではないかと懸念した。
「人間でいえば1人だけにあげるってわけにもいかないじゃないですか(笑)
また脳は2つなので両方に与えないと、食べてないのにお腹いっぱいな状態が続く事になる。そして1匹がストレス感じて衰弱したら、もう1匹も弱っちゃうんで」